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    毛蟹とエビ芋、おろし蕪のくずあんウニ乗せ ◎日本料理をとわ(札幌市中央区)

    オホーツクの恵み 凝縮

    • 目でも季節を楽しめる一品「毛蟹とエビ芋、おろし蕪のくずあんウニ乗せ」
      目でも季節を楽しめる一品「毛蟹とエビ芋、おろし蕪のくずあんウニ乗せ」

     大通と南1条の電車通りに挟まれた路地裏にひっそりたたずむ「をとわ」は、本格的な日本料理のレストラン。もともとは創業1978年という老舗の和食店で、日本生命札幌ビルを経て現在地へ落ち着いたのは、3年前のことだ。

     粋な暖簾のれんくぐって奥へ進むと、吹き抜けの天井と、幅5メートルもあるヒノキ一枚板のカウンター8席が目に入る。頭上には巨大なワインクーラーが設けられている。店長&ソムリエの高橋冬樹さん(34)は「ワインは300種ほど常備し、その日のおススメをグラスワインでも提供しています」とほほ笑んだ。

     もちろん、日本酒や焼酎なども用意し、いずれも厳選したものだけを置く。メニューは、昼も夜もお任せのコースのみ。厨房ちゅうぼうで腕を振るうのは、札幌生まれの若き料理長・森田吉徳さん(34)である。

     森田さんは高校卒業後、札幌市内のフランス料理店で5年ほど修業。「不器用だったので叱られてばかりいました」と振り返る。その後、日本料理の道へ進み、「をとわ」と系列店「みえ田」で修業を重ね、この店で晴れて料理長となった。

     森田さんの料理の特徴は、伝統的な和食にフランス料理で培ったエッセンスを取り入れ、創作和食ともひと味違う“和モダン”になっていること。旬の素材を生かして調理するのはもとより、日本の陶磁器からガラス製品まで極上の器を自在に使いこなし、大胆に盛り付けする。

     そんなコース料理の一品として出されるのが「毛蟹けがにとエビ芋、おろしかぶのくずあんウニ乗せ」(2月中旬まで)。網走産の毛蟹と京野菜のエビ芋の上に、おろした蕪のくずあんと道東で取れたウニをのせたもの。

     しっかりとした出汁だしに蕪の甘みが加わったくずあんは、すんなりとおなかに収まる優しい味。さらに歯ごたえのあるエビ芋と軟らかい毛蟹を交互に味わいながらウニで締めれば、何だかオホーツクの海に居る気分。

     これに合う酒をソムリエの高橋さんに伺うと、すかさず「二世古ニセコの大吟醸はいかがですか?」との答えが返ってきた。オホーツクの海の幸と羊蹄山麓の地酒という組み合わせは文句なしに合う。五つある4人用個室をつなげると、最大12人の宴会も可能。珍しい店名は、「を」が“繋ぐ”を意味し、「とわ」は永遠を指す。おめでたい席にふさわしい店である。

     (文・和田由美 写真・藤倉孝幸)

    【住 所】 札幌市中央区大通西5の2の2 TANIビル1階 (電)011・222・1515

    【営業時間】 ランチ(前日までに予約)は午前11時30分~午後2時30分(ラストオーダー1時30分)、ディナーは午後6~10時(ラストオーダー9時)、日曜祝日は休み

    【主なメニュー】 昼のコースは藍3600円(全6品)~、夜のコース(全7品)は、せき8700円、六花1万2000円、琥珀こはく1万5000円、日本酒は二世古大吟醸1200円(日本酒銘柄変更あり)など、グラスワイン850円~(いずれも税別。夜はサービス料10%加算)。コース料理の「毛蟹とエビ芋~」は材料が入手不能の場合は変更も。

    ※メニュー、価格などは変更されている場合があります。

    2017年01月26日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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