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    鰻串一通り ◎千松屋さとう(札幌市中央区)

    「大衆酒場」で浜名湖産

    • 看板メニューの「鰻串一通り」。奥からきも、たんざく、くりから、ればー。お酒は釧路の地酒「福司」
      看板メニューの「鰻串一通り」。奥からきも、たんざく、くりから、ればー。お酒は釧路の地酒「福司」

     ウナギは大の好物だが、近頃はますます値が張り、なかなか気軽に味わえるものではない。そんな高嶺たかねの花を、串物で大衆的に楽しませてくれるのが、今年1月にオープンした「千松屋ちまつやさとう」だ。

     店主の佐藤徹生てつおさん(46)は釧路市出身。札幌の調理専門学校を卒業後、イタリア料理店や居酒屋など、さまざまなジャンルの飲食店で腕を磨いてきたベテラン料理人だ。「メニューの主軸はウナギですが、店のスタンスは大衆酒場。一杯やりながら、サクッとつまめる手軽さがコンセプトです」と佐藤さん。

     ウナギの串物は、胴体の上部を短冊状にさばいて刺した「たんざく」や、腹の身をくるくるっと巻き付けた「くりから」など7種類がずらりとそろう。初めてで迷ってしまったら、4種類(たんざく、くりから、きも、ればー)が味わえる、お得な「鰻串一通うなぎくしひととおり」を注文するのがおすすめだ。

     部位ごとにさばいたウナギは、炭火で軽くあぶって白焼きにし、これをいったん蒸して、もう一度、炭火で香ばしく焼き上げる。

     「たんざく」をいただくと、皮目はパリッと、中はふんわりとした食感で、みしめると上品な脂がじわりと広がる。甘さを控えた辛口の硬派なたれとも相性抜群。

     塩でシンプルに味付けした「くりから」は、ワサビを添えて味わう。こちらは最初にプリッとした弾力があり、口の中ではふわっと優しい食感に。コクのある「きも」や「ればー」も、日本酒のアテに最高だ。

     1本200~350円と価格は手頃だが、ウナギは静岡県浜名湖産の上物にこだわる。他の産地のものも試してみたが、浜名湖産は「身がキュッと引き締まり、脂の乗りもいいので、ふんわりと焼き上がる」という。

     「正直、ウナギは原価割れで、もうけはほぼないんですが、その分、お酒好きのお客さんがさかずきを重ねてくれるので助かっています」とほほ笑む佐藤さん。

     旬の魚介や野菜を使った一品料理、肉料理などが並ぶ「本日のおすすめ」や、定番の酒肴しゅこうも充実しているので、これらや串をつまみに軽く一杯やるのもいいし、小腹がすいたら、うなぎ丼でしめるのもいい。

     気張らずに焼き鳥感覚でウナギが味わえるとは、何ともありがたい。

     (文・葛西麻衣子 写真・藤倉孝幸)

    【住 所】 札幌市中央区北1西10の1の23ノーザンコート1階 (電)011・252・2377

    【営業時間】 午後6時~午前0時(ラストオーダーは午後11時)、定休日土曜

    【主なメニュー】 鰻串一通り(4本)950円、鰻串各種(1本)200~350円、うなたまおでん600円、うなぎ丼1800円。<本日のおすすめ>からは、本まぐろ赤身700円、アサリと白えびのかき揚げ680円(いずれも税別)など

    ※メニュー、価格などは変更されている場合があります。

    2017年05月11日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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