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    かき氷のティラミス ◎キャッチュ(札幌市中央区)

    ほろ苦 ふわり解ける

    • ティラミスは700円。トッピングはクッキーやフレークなど5品から2品を選べる
      ティラミスは700円。トッピングはクッキーやフレークなど5品から2品を選べる

     昭和生まれの私にとって「かき氷」は夏休みの味。父が手動のかき氷機でガリガリ削った氷に、イチゴやメロンのシロップをドバッとかけて味わったものだ。

     そんなシンプルな、かき氷で育ってきただけに、初めてこの店を訪れた時には、度肝を抜かれてしまった。

     札幌市中央区狸小路7丁目近くの雑居ビルに構える「キャッチュ」は、札幌では珍しい、かき氷の専門店だ。店主の小谷昌大さん(31)は東京の出身。長蛇の列ができる人気のかき氷店で2年ほど修業を積み、独立開業の新天地を求めて札幌へやってきた。

     「候補地はいろいろあったのですが、どうせなら一番北で挑戦するのが面白いと思って」と小谷さん。

     かき氷には、原料水をろ過、殺菌して不純物を取り除き、空気で攪拌かくはんしながら48時間かけて凍らせた「純氷」を使用する。

     「くすみのない透明感があり、硬く、解けにくいのが特長です。純度が高く無味無臭なので、かき氷に最適なんです」

     これを電動かき氷機にセットし、空気を含ませながら極薄に削ることで、ふわふわの食感に仕上がるという。器に舞い降りる氷は、まるで新雪のように美しい。

     メニューは、一番人気の「いちごミルク」から「ほうじ茶」「黒ごま」といった和テイスト、「生キャラメル」などのスイーツ系、変わり種の「アボカド」、リキュール類を使った「ミントミルク」まで、多彩なフレーバーがそろい、日替わりで6品前後が登場する。

     ソースやシロップは、すべて手作りにこだわり、味付けの土台となる練乳も、牛乳や生クリーム、水あめ、スキムミルクなどをじっくり煮詰めたオリジナルだ。

     さて、この夏一押しという「ティラミス」をひと口味わった。ふわふわの氷が口に含んだ瞬間、スーッと優しく解けて、練乳のコクのある甘さ、マスカルポーネの風味、ココアのほろ苦さが、ひんやり仲良くマッチする。練乳やソースは3層になっているので、最後まで味が薄まらないのもありがたい。

     夏はニンジン、秋はクリや紫イモなど、旬の野菜を使った味も登場するとか。

     アルコール入りのかき氷には、グラス1杯分のお酒が含まれているそうで「ほろ酔いになりますよ」と小谷さん。

     昼酒ではなく、かき氷で一杯なら、罪の意識も軽くなりそうだ。

     (文・葛西麻衣子 写真・藤倉孝幸)

    【住 所】 札幌市中央区南3西7の7の28、M’sビルヂング3階 (電)080・5670・8829

    【営業時間】 正午からの営業でラストオーダーは午後5時。食材がなくなり次第終了。定休日火、水曜(祝日の場合は営業)。不定休あり

    【主なメニュー】 かき氷は、まっ茶、ほうじ茶、生キャラメルがあり、各650円、いちごミルク、アーモンドキャラメルは各700円、黒ごま、アボカドは各750円。アルコール入りかき氷は、ミントミルク、カルーアミルクが700円など

    ※メニュー、価格などは変更されている場合があります。

    2017年07月06日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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