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    おまかせ前菜盛り合わせ ◎茶月斎(札幌市中央区)

    中華少量ずつお得に

    • 手前から時計回りに、海老と鶏肉の黄芯白菜ロール、鶏モモ肉の干し柿とカシューナッツ巻き、ポテサラ、穴子と生キクラゲ煮こごり
      手前から時計回りに、海老と鶏肉の黄芯白菜ロール、鶏モモ肉の干し柿とカシューナッツ巻き、ポテサラ、穴子と生キクラゲ煮こごり

     2階から地下1階へ。今夏に札幌市中央区にある大洋ビル内で引っ越しをした中国料理「茶月斎ちゃげつさい」。1998年のオープン以来、移転は3回目になる。店主の小蕎こそば隆広さんは確かな技術を持つ料理人ゆえ、移転の度に「今度はどんなおいしいものが待っているのか」と、期待が大いに募る。

     以前はテーブル席が並ぶ広い空間だったが、今回は一転、わずか12席の小さな店内になった。オープンキッチンの中にカウンター席をしつらえたような造りで、お酒とおつまみでくつろげ、調理をする臨場感ごと楽しめる。

     おつまみといっても、小蕎さんがつくる料理に妥協はない。高級食材こそ使わないが、必要最小限の味付けで素材の持ち味を丁寧に引き出した料理は、食べ手の心と体に真っぐ届く素直なおいしさが魅力だ。

     メニューは1・5人前のボリュームで、そのほとんどが1000円以下というのがうれしい。いろいろ楽しめてお得な「おまかせ前菜盛り合わせ」がオススメ。2人なら3、4品、1人なら5品前後を少量ずつ出してくれる。

     内容はその日で異なるが、訪れた日の一例をあげるとこうだ。「ポテサラ(ポテトサラダ)」は、なめらかにマッシュしたメークインと、粗くつぶしてホクホク感を残した男爵の2種類を使い、細かく刻んだザーサイと干しエビを忍ばせた。

     「穴子と生キクラゲ煮こごり」は、山椒さんしょうや八角など中華香辛料が香る甘辛ダレを添えているのだが、これが四川料理王道の味わい。

     さらに「海老と鶏肉の黄芯きしん白菜ロール」は、オレンジがかった白菜の鮮やかな色合いにハッとする。「千歳の松浦農園産の黄芯白菜です。葉がすべてこの色で、一般的な白菜よりも甘くて柔らかい。冬の中国料理には欠かせない野菜です」と、小蕎さんは説明する。

     黄芯白菜を蒸して余分な水分を抜き、エビと鶏のミンチを巻いて、鶏と豚のスープで蒸したこの料理の主役は、間違いなく白菜だ。蒸籠せいろの中でミンチとスープのうま味を受け止めた白菜の深い味わいがたまらない。

     ビールや紹興酒だけではなく、小蕎さんの料理に良く合う日本酒、自然派ワインもそろえている。

     店に大きな看板はないが、羊とはすの壁画を目印に訪れてみては。

    (文・小西由稀 写真・山本顕史)

    【住 所】 札幌市中央区南3西8大洋ビル地下1階(電)011・272・4202

    【営業時間】 午後6時からでオーダーストップは同10時。1月まで金曜と土曜の正午~午後2時はランチ営業。日曜定休、その他不定休あり(年末年始は休み)

    【主なメニュー】おまかせ前菜盛り合わせ1500円から、原木しいたけしゅうまい300円、ホタテとゆり根の春巻き2本800円、麻婆マーボー豆腐1000円、ビール中瓶750円、紹興酒550円から

    ※メニュー、価格などは変更されている場合があります。

    2017年12月14日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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