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    3地区立ち入れず無念あらわ…自由訪問団帰港

     北方領土の元島民らが旅券や査証(ビザ)なしで島を訪れる今年度の4島交流事業の第1陣で、「自由訪問」の枠組みで国後島を訪れた一行59人が18日昼、根室市の根室港に戻った。

     訪問予定だった3地区への立ち入りがロシア側から認められず、団員の元島民は無念さをあらわにした。


    • 下船する清水団長(左)ら(18日、根室市の根室港で)=松田拓也撮影
      下船する清水団長(左)ら(18日、根室市の根室港で)=松田拓也撮影

     「今回こそ故郷に近づけるとの思いだった。本当に厳しい対応で、落胆そのものだ」。子供3人を連れて参加した瀬石出身の古林貞夫さん(78)は下船後、肩を落とした。

     昨年12月、今年4月と日露首脳会談が相次ぎ、北方墓参の拡充などで合意した後、今回は、元島民が初めて島を訪れる機会で期待が高まっていた。帰港後、根室市内での記者会見で、団長を務めた東沸出身の清水征支郎さん(78)は「会談後、ロシア側の対応が軟化していると期待していたが、以前より悪化した。本当に残念だ」とうつむいた。

     一方、同行した外務省職員は会見で、「訪問直前に露側から通告があった。結果として、外交当局間で調整がつかなかった」などと説明し、詳細については言及しなかった。

     15日に根室港を出発した一行は、訪問予定の3地区(瀬石せせき、ニキシロ、東沸とうふつ)に関し、出発前に露側から「調整が整っていない」と通告され訪問できなかった。

    2017年05月19日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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