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    アニメキャラが誘う古戦場

    多彩な歴史とアニメの町・敦賀(福井県敦賀市)

    • 激戦が繰り広げられた金崎古戦場に立つ碑
      激戦が繰り広げられた金崎古戦場に立つ碑

     歴史上に登場することが多い敦賀は「アニメの町」でもある。駅前から気比神宮までの商店街では、「宇宙戦艦ヤマト」と「銀河鉄道999」のキャラクターの等身大モニュメントが28か所で見られる。ともに1970年代に大ヒットした松本零士の名作だ。古戦場でもある金ヶ崎周辺を、アニメに導かれて歩いてきた。

     駅前と本町商店街海側では、「ヤマト」関連の像が並ぶ。プラモデルを組み立てた50年前を懐かしみながら観賞した。気比神宮前交差点に、松尾芭蕉が「おくのほそ道」行脚の途中、敦賀で詠んだ句にある「遊行上人のお砂持ち像」が立つ。

     元町交差点で左折し、三つ目の交差点で右折して桜通りを直進すると、芭蕉句碑がある金前寺に着く。寺の横から坂道を上ると、「難関突破と恋の宮」の金崎宮があり、参拝者の絶え間がない。

     裏山では、2度の激戦があった金ヶ崎城跡をたどる。南北朝時代の延元元年(1336年)には、新田義貞らがこもった同城を北朝方の足利勢が攻め、戦国時代の元亀元年(1570年)は、朝倉景恒がこもる同城を織田信長が落とした。

     歩きやすい階段道が古戦場を誘導してくれ、戦いゆかりの場所には説明もある。標高171メートルの天筒山てづつやまにある展望台からは、敦賀の町や海を一望できた。車道を少したどり、山の神神社から常緑樹が茂る自然いっぱいの遊歩道へ入る。下った場所は永厳寺だった。

     金ヶ崎には、第2次世界大戦中にユダヤ人を救った杉原千畝ちうねの資料が見られる「人道の港 敦賀ムゼウム」、「鉄道の町」らしく鉄道ジオラマを楽しめる「敦賀赤レンガ」や「敦賀鉄道資料館」など見どころが多い。

     昭和橋を渡ってすぐの交差点で左折、気比神宮を参拝してから「999」関連のモニュメントに導かれて敦賀駅に戻った。全行程約8・5キロ、子どもから大人まで楽しめるコースである。(文・写真 金沢ふるさと愛山会顧問・林正一)

     

     【コースタイム】JR敦賀駅(45分)金前寺(7分)金崎宮(25分)天筒山展望台(30分)永厳寺(15分)金ヶ崎(40分)敦賀駅

     【交通】JR敦賀駅へは北陸線に乗る

    2018年01月26日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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