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    ミステリアスな像存在感

    「羊の木」魚津港(魚津市)

    • 映画の重要なシーンでもたびたび登場した魚津港
      映画の重要なシーンでもたびたび登場した魚津港
    • 「海の駅蜃気楼」では映画で使用された「のろろ」像が展示されている
      「海の駅蜃気楼」では映画で使用された「のろろ」像が展示されている

     魚津市を中心にロケが行われた映画「羊の木」。架空の町・魚深市という設定だが、名前が似ているためか、映画を見ているうちに本当に魚津が舞台のような錯覚に陥った。

     「いいところです。人もいいし、魚もうまい」

     錦戸亮さん演じる市役所職員がこのセリフを繰り返すたび、うんうんとうなずいたのは私だけではないだろう。松田龍平さんがカワハギの刺し身を「うまい」と食べるシーンでは、そうそう、魚津はウマヅラハギが有名なのよと心の中で語りかけてしまった。

     そのうまい魚が並ぶのが、魚津港そばの「海の駅蜃気楼しんきろう」。ウマヅラハギやベニズワイガニ、ヤリイカなどの旬の鮮魚販売のほか、食事どころ、特産品コーナーもある。

     蜃気楼の展望地としても知られるが、現在訪れる人の注目を集めているのが映画に使用された「のろろ」像だ。そのミステリアスな造形は映画でも目を引いたが、間近で見る高さ約4メートルの頭部は異様なほどの存在感を放っている。3月末まで展示される予定だ。

     うわ、まさにあの場所だ! 「のろろ祭り」や重要な場面が撮影された魚津港に立つと、映画の一場面がよみがえる。北村一輝さんがその辺りから、にやりと笑いながら出てきそうではないか。

     魚津港や中央通り商店街、市役所などを回っていると、スマートフォンをさっとかざしている人を見かけた。3月末まで市内のロケ地などを対象としたデジタルスタンプラリーが実施されており、獲得したスタンプ数によって「魚深市特別住民票」や富山のお土産がもらえるという。映画の世界に浸りながら、ロケ地めぐりなどいかがだろう。

     

     ★映画「羊の木」

     山上たつひこ、いがらしみきお原作のコミックを吉田大八監督が映画化。市役所職員の月末は、移住してきた男女6人の受け入れを命じられる。彼らは国家の極秘プロジェクトとして仮釈放された元受刑者だった。2018年2月公開。

    2018年03月02日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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