「のこぎり屋根」記録残す
横から見た形がノコギリの歯のような繊維工場の屋根に光を当てた特別展「のこぎり屋根と毛織物」が、愛知県一宮市起の市尾西歴史民俗資料館で開かれている。
同市内ののこぎり屋根は、大正初期には建てられ始め、戦後に急速に増えた。市民団体「尾張のこぎり調査団」が2008年から10年まで調査したところ、市内で2252棟が確認され、数では全国一と見られている。
のこぎり屋根は他業種でも見られるが、繊維工場に特に多いのは、光の取り入れ方が適しているためだ。三角形の屋根の北側に設けたガラス窓からは安定した光が入り、織物の色合わせや柄を見るのに具合が良く、普及したらしい。ただ、繊維産業の空洞化に伴い、廃業したり取り壊されたりした建物も多い。
特別展では、最近取り壊された染色大手「
企画した神田年浩学芸員は「のこぎり屋根は、この地方では当たり前の風景だったが、どんどん減っている。毛織物王国の歴史をたどるうえでも貴重で、記録を残したい」と話している。
3月25日まで。入場無料。3月17、18、24日には調査団の会員や吉田さんらによる記念講演会、2月26日と3月25日には織物工場を舞台にした映画「花咲く乙女たち」(舟木一夫主演)のビデオ上映もある。問い合わせは同資料館(0586・62・9711)。
(2012年2月22日 読売新聞)
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