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「善」「良」逆らいたい60代60歳代の女性。子どもは独立し、今は夫と二人暮らし。自分自身の変わった性格に悩んでいます。 早起きやバランスのよい食事、毎日の散歩、人の話をよく聞くこと――これらはみな世間でよいと言われていること。なるほどその通りだと思います。ところが私は、「もし『よいこと』を守らなかったらどうなるんだろう」と気になり、つい実験してみたくなるのです。自分の体で試します。実験と言っても、結局私がしていることは、食べ過ぎて体の調子が悪くなったり、寝不足になったりということ。自分ばかりしゃべり続ければ気まずい関係になることも、身にしみて体験しました。 それなのに、やはり世間でよいと言われることを破ってみたくてイライラします。自分の性格が変なのはわかっています。何とか直して普通に戻りたい。毎日悩みながら過ごしています。(奈良・M子) ◇
「世間でよいと言われていることに、つい逆らってみたい」という性格を直したいとのご相談ですが、せっかくのその性格、人並みにしてしまうより、生かせる場所をつくってはいかがでしょうか。 一般的によしとされることに疑問を持って試してみるというのは、研究者としての資質が十分おありだと思うのです。ですから、あなたが疑問を持ち、試したことを、そこでストップせずに、次にもう少し進んでみては。 例えば、夜遅くまでたくさん食べて具合が悪くなったなら、それはなぜかと調べてみると生理学系の研究になりますし、相手の言うことを聞かずに自分ばかり話していて相手との関係が悪くなるなら、それはなぜか調べてみると心理学系の研究になります。 調べていく過程でたくさん本や文献を読み、考える機会が増えると、それはあなた自身を変えることにつながります。そのうちにあなたが自分で研究してみたいことも見つかるはずです。 あなたの性格を生かし、周囲の人に新鮮な発見を話してあげて下さい。人並みでない人には、人と違うことができるはずです。 (海原 純子・心療内科医) (2008年12月12日 読売新聞)
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