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スマホ、使い過ぎるとどうなる?

パケット通信に「従量制」導入も

スマートフォンの発売イベントに参加した女優の堀北真希さん(右)ら。(2011年11月24日撮影)

 スマートフォンの普及は、メーカーやキャリアー側の予想も超えたスピードで進んでいますが、その結果、様々な弊害が生じてきました。

 その最たる物が「渋滞」です。これに関して、新聞記事などでよく「通信速度制御」の話題が出てきますが、実態はどんなものでしょう。

 スマートフォンの回線利用実態は、ヘビーユーザーによる「寡占」のようです。「2パーセントのユーザーが4割、5パーセントが過半数を専有している」(ソフトバンクモバイル)状態で、一部のヘビーユーザーが渋滞の原因になっている現状がうかがえます。この対策として、大手キャリアー3社はいずれも、データ通信量が一定の数値を超えた場合、「通信速度を制御する可能性がある」とアナウンスしています。スマートフォンだけでなく、通常の携帯電話も含みますが、ここでは便宜上、スマートフォンを対象に話を進めます。

 例えばKDDIでは、直近3日間の利用が300万パケット(*)を超えるユーザーに対して、通信速度制御を行う可能性があります。普段使っているよりも、回線速度が遅くなる、ということですね。3日間で300万パケットというと相当の通信量で、動画サイトをずっと視聴しっ放しというような使い方をする人でないと、ここまではいきません。それでも同社によると、スマートフォンユーザーの3〜4パーセントは常に対象になっている状態だとか。同社によると、「ページの表示やダウンロードが少し遅くなった」と感じる程度で、制御されても、それほど影響はないようです。パケット通信が混み合う時間帯には、通信速度が遅くなることがありますが、これをイメージしておくと分かりやすいでしょう。

 「遅くなる」だけで、回線が使えなくなるわけではありません。また「可能性がある」というだけで、一定の条件を満たすと必ず制御されるとは限りません。回線全体の混雑状況などで判断されるようです。制御を受けているかどうかは、各社の個人用情報ページで確認できます。

 この通信制御には、回線の余裕を確保すると同時に、ユーザーの「不公平感」を解消する狙いもあります。パケット定額制で同じ料金を払っているのに、一部ユーザーが回線を独占しているような状況では、確かに不公平な感じがしますよね。

 このような対策に加え、キャリアー各社とも電話回線に影響しない無線LANポイントの整備などを進めていますが、今後は対策が追いつかなくなる恐れもあります。「パケット通信は定額制」というのがこれまでの定番でしたが、使った分だけ料金がかかる「従量制」が導入されるかもしれません。定額制がスマートフォンのユーザーを増やしているのは事実ですが、使う人が増えれば回線は間違いなく混雑する。この状況、キャリアー各社にとってもユーザーにとっても、痛しかゆしといったところです。

 *パケット 元は「小包」の意味。データを「小分け」して送受信する。データが一続きの流れにならないので、回線を専有する恐れが少ない。

キャリアー各社の通信速度制御の条件
NTTドコモ:直近3日間の利用が300万パケットを超えた場合(次世代高速通信サービスXi=クロッシィ=の場合、1ギガパケット)。300万パケットを切れば翌日から解除
KDDI:直近3日間の利用が300万パケットを超えた場合。300万パケットを切れば解除。
ソフトバンクモバイル:1か月1000万パケットを超えた場合、翌々月に対象になる。1000万パケットを切れば解除される(例:12月に1000万パケット超→2月に制限。1月に1000万パケットを超えなければ、3月には解除される)


(編集委員・山野辺一也)

2011年12月27日  読売新聞)

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