◆夢、周りの人に伝えよう ありのままの自分出す
ラジオの深夜番組を聞きながら勉強をしている人はいませんか。やまだひさしさんは、音楽トーク番組「やまだひさしのラジアンリミテッドDX(デラックス)」で活躍しているパーソナリティーです。明るくて勢いのある語り口で、10代にも人気のやまださんを取材しました。
 やまだひさしさん |
――生番組でどんなことに心がけていますか。
リスナーには、僕の姿が見えなくても、声でよくわかる。「風邪(かぜ)ひいたの?」なんて、携帯(けいたい)メールですぐに返って来る。だから、自分を作ろうと思ったことはないなあ。全部さらけ出して話している。
ゲストにインタビューをする時は、ぼくもワクワクする。相手を緊張(きんちょう)させず、「やまちゃんだから、つい話しちゃった」といった、番組ならではの情報を提供しようと心がけている。
――パーソナリティーになったきっかけは。
演劇部で活動していた高校生の時から、俳優とか華(はな)やかな世界にあこがれていて、卒業後、ポンッと1人で上京した。東京に行けば、スターになれると思っていたんだよ。
ところが、劇団などのオーディションに落ちてばかり。1回だけのラジオ出演やイベントでのトークなど、いろいろな仕事をしているうち、夢をかなえるのも限界かなーと思うようになって……。
そんな時、時々いっしょに仕事をしていた友人が「ラジオに興味ない?」と誘(さそ)ってくれて、今の前身の番組に出合った。もう30歳をすぎていた。
――新人のころは、どうでしたか。
面白い話をしたつもりでも、笑い声が聞こえないから不安で。ひたすらしゃべっているうち、息ができなくなり、原稿が真っ白に見えた時もある。でも、放送作家やディレクターなどのスタッフが、どう話したら面白い番組になるかを考えてくれた。ゲストのインタビューや、番組で流す曲の紹介だけでなく、自分のことをわりと長い時間話す、型破りな番組になった。
――子どものころ、深夜放送を聞いていましたか。
小学5、6年ごろから、親に見つからないよう、寝たふりをして聞いていたかな。歌手の中島みゆきさんがおしゃべりをする番組が大好きで、明るいお姉さんなのに歌の内容はちょっと切なくて、そのギャップが楽しかった。ラジオは、自分だけに話しかけているような親近感があって面白かったんだろうね。
――これからの抱負(ほうふ)は。
昨年、番組の一環で開かれたコンサートでは、ごみを出さないために、再利用できるプラスチックのコップを楽屋で使ってみたり、電気とガソリンで走るハイブリッド車で全国の学校を回ったりした。そうしたらね、「節約」が「ケチ」じゃなく、楽しくなってきた。続けることが大事だから、自分なりに行動し、感じたことを伝えていきたいね。
――私たち10代へのメッセージをお願いします。
20代のころ、くさって家にこもっていた時もあったけれど、夢を実現したいと願い続けていたので、田舎(いなか)には帰らなかった。自分の夢を話すと、わかってくれて夢に近づけてくれる大人もいる。だから、自分の夢を周りの人に伝えることが大事だと思う。ぼくもそうだったから。
〈プロフィル〉
北海道出身。「やまだひさしのラジアンリミテッドDX」は、月―水曜25―27時、JFN系FM36局ネットで生放送。テレビでは「感動ファクトリー すぽると!」(フジテレビ系)のナレーションを担当、音楽番組「ゴゴイチ!」(スペースシャワーTV)などに出演中。
《私たちが取材しました》
◆「失敗した方がいい」心に残る
「失敗もした方がいい」という言葉が印象に残った。私は、「もし、うまくいかなかったら」とためらうこともあるけれど、失敗しても恥ずかしがらず、いろいろな経験をしたい。(中3・伊藤 彩記者)
人一倍の苦労と努力をバネに、今の世界にたどり着いたやまださんは、「夢は願えばかなう」ということを証明してくれた。過去を悔(く)やむよりも、未来をイメージする大切さを教わった。(中3・平端祐里記者)
夢をあきらめてはいけないということを教わり、私も今の夢を大切にしようと思った。そして、夢を持っている子どもを応援する世の中になってほしい。(高1・峰ゆかり記者)
やまださんは、想像以上に気さくで、誠実な人だった。声だけですべてを伝え、リスナーの想像力で様々に形作られるラジオには、無限の可能性が秘められていると思う。(高1・硲ゆか記者) |