◇週刊KODOMO新聞
高校の野球部が全国大会への出場を辞退するなど、法律で禁じられている未成年の飲酒が原因の事件や事故の報道をよく見聞きします。高校3年生の4割が、月に1日以上の飲酒を経験しているという調査結果もあります。未成年の飲酒について取材しました。(中1・日下知、中3・佐藤健哉、高2・浮津亜由美、高3・井川優衣子記者)
 コンビニのお酒売り場には「年齢確認実施中」の看板(セブン―イレブン文京本郷1丁目店で)
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東京都内の中学2年A君は、自販機で缶入り酎(ちゅう)ハイを買い、友だちの家で夜遅くまで飲みました。翌日(よくじつ)は頭が痛くて学校を欠席。次の日、担任の先生に理由を聞かれたA君は「軽い気持ちで飲んだら、二日酔いになった」と白状しました。
『養護教諭 保健室は“いま”』(東山書房)などの共著がある、東京・足立区立第五中学校の養護教諭西尾ひとみさんによると、飲酒の動機には、正月やお祝い事の時に飲むなど、家族にすすめられるケースも少なくないようです。ストレスを発散するため飲む人もいますが、「好きな音楽を聞いたりスポーツをしたり、年齢相応の別の方法を見つけてほしい」と話しています。
未成年者の飲酒は、「未成年者飲酒禁止法」で禁じられています。だから、飲んではいけないのでしょうか? 久里浜アルコール症センター(神奈川・横須賀市)の精神科医古川愛造さんによると、脳の中で、理性や思考力など精神活動をつかさどる部分は、10歳代後半に著しく発達します。「この時期に飲酒すると、神経細胞が壊されて知能が低下したり、感情のコントロールがきかなくなったりしやすい」。15歳から酒を飲み始めると、25歳でアルコール依存症を発症する例があるなど、大人になって飲み始めた人より2〜3倍も早くなり、治りにくいと警告(けいこく)しています。
厚生労働省の研究班が2004年に行った「未成年者の喫煙(きつえん)および飲酒行動に関する全国調査」では、飲酒の経験は、学年が上がるごとに増加。「今までで一口でも飲酒したことがある」人は、中1で50%、高3では81%。一方、「この30日間に1日でも飲酒したことがある」人は、中1の17%、高3の40%。1996年に比べそれぞれ7ポイント、10ポイント下がり、飲酒の機会が減っています。
その理由について、「ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)」代表の今成知美さんは、「未成年への販売禁止が強化されるなどの効果の表れ。おこづかいが携帯(けいたい)電話料金の支払いなどに取られ、お酒を買う余裕がないとも考えられます」と話していました。
東京ドーム近くのセブン―イレブン文京本郷1丁目店を訪ねると、お酒売り場には、「未成年者に酒類を販売いたしません」と掲示(けいじ)がされ、レジでは、お酒を若い人が買う場合、生年月日がわかる身分証明書などの提示(ていじ)を求めています。 |