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    魅力存分に! 2年に1度の聖セシリア祭…10月21、22日

     文化祭は、学校の特色を知る良い機会だ。聖セシリア女子中学校・高等学校(神奈川県大和市)の文化祭「聖セシリア祭」は、生徒自身の企画・運営で2年に1度、開催される。節度を守りながらも自由なアイデアを爆発させようと、10月21、22日の開催へ向けて準備を進める生徒らを取材した。

    生徒の力で隔年開催を実現

    • 「総会」で執行部と各企画団体の代表者が一堂に会する
      「総会」で執行部と各企画団体の代表者が一堂に会する

     「2年に1度なので、心おきなく、はっちゃけられるお祭りにしたい。そのために、みんなには、校則を踏まえた限度を意識して企画や準備を進めるようお願いしたい」。取材に訪れた6月27日、4月に就任した執行部メンバーや各企画団体の代表者が一堂に会する「総会」の場で、執行部長を務める大野留夏さん(高2)が呼びかけた。

     かつて聖セシリア祭は、5年に1度の開催だったという。それが隔年開催になったのは、生徒たちの熱意と行動による。4年前の生徒会が生徒の意見を受け、企画書を作って校長に直談判し、実現した。

     そのため、聖セシリア祭は、中心となる執行部をはじめ、すべて生徒自身により運営されている。各担当に教員はつくが、前回からの引き継ぎや学校施設の管理など、どちらかというと裏方に徹する。

     全体の進行に立ち会う執行部担当の坪井伸親教諭は、「生徒が自分の潜在力を発見、確認できる場であってほしい」と聖セシリア祭を位置づける。「行き過ぎを感じたら、やんわりと軌道修正を提案することはあります」と付け足しながらも、生徒たちを頼もしく感じている様子だ。

    出店の売り上げ半額はチャリティーに

    • 全体の進行に立ち会う執行部担当の坪井伸親教諭
      全体の進行に立ち会う執行部担当の坪井伸親教諭

     今年の企画は、出店が29団体、展示が15団体、パフォーマンスなどの発表が10団体。出店企画が多いのは、体育系の部活動が出店で参加するほか、音楽系の部活などは前日の「プレフェスティバル」で発表を行い、当日は出店を開くことが多いためだ。

     特徴的なのは、ミッション系の学校らしく、出店の売り上げの半額をチャリティー団体に寄付していること。残る半額は、各部活の活動費などに充てられる。

     もう一つの特徴は、一般的な文化祭とは異なり、クラスごとではなく、学年単位、選択授業単位で企画に参加することだ。

     学年単位の企画では、高2が、7月の長崎・島原への修学旅行を踏まえ、秋祭り「長崎くんち」の龍踊(じゃおどり)を題材にパフォーマンスを繰り広げる予定。

     高1の「壁面装飾」では、テニスコートを囲むフェンスに壮大なモザイク画を描く。前回は牛乳パックを画材に使った。今回はペットボトルのふたを使うといい、環境保護への配慮がうかがえる。

     選択授業単位の企画では、クラスによる展示や発表のほか、有志で「女性史」や「環境科学」といった科目関連の展示も行う。

    大イベントを引っ張る3人の高校生

    • パンフレット表紙デザイン(左)とポスターデザイン
      パンフレット表紙デザイン(左)とポスターデザイン

     総会には、100人ほどの生徒が集まっていた。執行部の紹介やポスター、マスコットの発表、各種連絡、申込資料の配布などが行われた。それが一段落したところで、司会進行を務めた執行部の役員3人に話を聞いた。執行部長の大野留夏さん、副執行部長の山下結衣さん(高2)と川村彩乃さん(高1)だ。

     大野さんに執行部長の大役を務めようと思ったきっかけを聞くと、意外なことに、これまでリーダーの経験がなく、「自信のない自分を変えたい」と強く思ったそうだ。担任の先生の「やってみない?」という言葉に背中を押され、思いきって立候補した。

     山下さんは生徒会長も務める。執行部役員選定のルールによって副執行部長を兼任するが、むしろ「聖セシリア祭に関わるため生徒会長になった」という。「2年前の生徒会長が、学年を超えた人間関係をうまくつくり、楽しそうに仕事していました。すごく憧れて、私もああなりたくて」と人懐っこい笑顔で話した。

     川村さんは小6の時、聖セシリア祭を見に来て魅了され、受験を決めたという。生徒として初めて参加した中2の時は、「何にも関わることなく、さらっと終わってしまった」。そのことが悔しく、「最後のチャンス」と執行部役員に立候補した。次回は高3なので、運営に関われないからだ。

     役員になったきっかけは三者三様だが、ある共通な思いを抱いている。大野さんが4月に執行部長の就任スピーチで述べた、「生徒全員を主役に」という目標だ。

     前回の聖セシリア祭で3人は、先輩たちの頑張る姿に憧れる反面、もっと自分たちも関わっていけたらという思いを抱いたという。そこで、自分たちがリードする立場になった今回、執行部で話し合い、「show+(ショー・プラス)」という全体テーマを決めた。「show」は「学校の魅力を伝える」という意味。「+」を加えたのは、「生徒一人一人の個性をプラスしたい」という思いからだ。

    • マスコットキャラクターの「ショーン」
      マスコットキャラクターの「ショーン」

     川村さんは、中高各学年の執行部員を通して全校生徒に協力を呼びかけたいと語る。「人前でアピールする役から裏方まで、いろんな役割があります。誰もが得意分野で力を発揮できるよう、うまく割り振りたい」。山下さんも、「前回、前々回のノウハウを活用して、一体感のあるお祭りにします」と意気込みを見せた。

     執行部には、もう一つ大きな目標がある。生徒が出す企画などのアイデアをできるだけ、そのまま生かして通すことだ。当然、校則との兼ね合いがあるので、坪井教諭が言うように何らかの「軌道修正」を提示されることもある。そこで欠かせないのが、生徒と先生のコミュニケーションだ。

     過去の聖セシリア祭では、「ミス/ミスターコンテスト」という企画が実施された。先生たちは当初、難色を示したが、当時の執行部が「一歩踏み出す」という全体テーマを踏まえて先生たちを説得し、実現にこぎつけたという。大野さんたちは、この話し合いを自分たちのお手本と考えている。

     そして、説得の前提になるのは「校則を踏まえた限度を意識して企画や準備を進めるようお願いしたい」という、大野さんの呼びかけの言葉だ。「みんなの希望や思いをできるだけ吸い上げます。先生方にもちゃんと納得してもらえるようにします」

    「生徒全員を主役に」

    • メインテーマの「show+(ショー・プラス)」
      メインテーマの「show+(ショー・プラス)」

     「選択授業で近くに座った人や他のクラスの学級委員など、できるだけ声をかけます。やってみれば意外と話せるし、分かり合えると感じています」と大野さん。それまで、部活以外の人との交流に積極的ではなかったというが、聖セシリア祭の成功に向けて、どんどん前に出て、多くの人と話すようになった。執行部長の大役が、自らの成長のバネになっているようだ。

     聖セシリア祭は、地域の人々だけでなく、受験生に対しても、学校を知ってもらう、またとないアピールの機会だ。開催へ向け、全力で走り始めた大野さんからのメッセージを読者に紹介したい。

     「私たちの魅力を、余す所なく見せます。ぜひご来場を。セシリアカラーに染まって帰ってください!」

    (文と写真:上田大朗 一部写真:聖セシリア女子中学校・高等学校提供)

    2017年09月28日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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