文字サイズ
    中学受験サポートに協賛する会員校の特色や、会員校からのお知らせなどを掲載しています。

    好奇心が芽生え、自信が育つ「CLクラス」…桜丘

     桜丘高等学校(東京都北区)が、グローバル社会で活躍するリーダーの育成を目指す「CL(Creative Leaders)クラス」を導入して3年目を迎えた。手探りで新しい学びに取り組んだ1期生は、英語力やプレゼンテーション力を磨いてたくましい高3に成長した。後に続く2、3期生も交えて授業や行事への感想、CLクラスの魅力について話を聞いた。

    実力アップが確信できる英語教育

    • 「CLクラス」を導入して3年目の桜丘高校
      「CLクラス」を導入して3年目の桜丘高校

     桜丘高校がCLクラスを導入したのは、2015年4月。現在、1年生11人、2年生10人、3年13人が在籍している。

     グローバル時代に適応した人材を育成するため、英語教育と特別授業「Global Issues(グローバル・イシューズ)」にウェートを置いたカリキュラムを実行しているのが特徴だ。英語教育では、コミュニケーション力の養成やTOEFL対策などを徹底。Global Issuesでは、国際社会や環境問題など大きなテーマについてグループで調査研究、発表することを通し、情報収集力、分析力、プレゼンテーション力などを磨いている。

     CLクラスで学んできた古屋崇登さん(高3)の感想はこうだ。「CLクラスでは今、身の周りで起こっていることや、高校生がリアルに抱える問題などをテーマにプレゼンテーションしたり、発表したりする授業がありますから、学んだことがしっかり身に付いたことを実感できます。おかげで『自分はやればできる』と自信を持てるようになりましたし、もっと成長したいという気持ちが強くなりました」

     CLクラスの「コミュニケーション英語」の授業は、ネイティブの教員が英語で行う。講義を聴くだけの受け身の授業ではなく、アクティブラーニングの手法を取り入れているため、実践的なコミュニケーション力が身に付く。また、TOEFL、TOEIC対策の指導や、1年次のハワイ研修、2年次のフィリピン・セブ島研修、アメリカなどへの短期留学(希望制)があり、英語力はさらに磨きがかかる。

    • CLクラスについて話してくれた生徒たち
      CLクラスについて話してくれた生徒たち

     このクラスに入るため、桜丘を選ぶ中学生もいる。江口愛理さん(高1)は「グローバルに通用する英語を身に付けたかったから」、金澤舞純さん(高2)は「3年間ずっと同じクラスメートだし、英語も好きだったから」と話す。

     高3の松田夕衣香さんは、セブ島での英語研修が強く印象に残っているという。「セブ島では現地の先生によるマンツーマンの英語レッスンを1日6時間受け、日常生活も全て英語です。最初はどんな宿題を出されたのかも分かりませんでしたが、10月から12月まで10週間も滞在するので、帰る頃には自分の考えを英語で話せるようになっていました」

     松田さんは、この研修をきっかけにボランティア活動にも関心を抱くようになった。「滞在中、貧困層の子どもたちと日本の伝統的な遊びをする機会がありました。こうした機会に触れ合うことも大事だと思いますが、一時的な感傷に終わらせるのではなく、継続的に彼らを見つめていくことの大切さに気づきました。また、何か力になれることはないかと考えるきっかけにもなりました」

    Global Issuesで進路を見つける

    • 生徒たちに体験を話す中野剛さん
      生徒たちに体験を話す中野剛さん

     CLクラスのもう一つの柱である特別授業、Global Issuesについて見ていこう。Global Issuesでは、設定されたテーマについて生徒が自主的に情報収集し、考察し、プレゼンテーションを行う。「2020年オリンピック・パラリンピック」「食」「起業」といったテーマを扱い、大学や企業から有識者を招いて特別講座を開くなどして考察を深めてきたという。

     取材に訪れた日は、高3のクラスで「起業」をテーマにした授業が行われ、ピーナツバター製造会社「HAPPY NUTS DAY」代表の中野剛さんが講師として招かれていた。

     中野さんはかつて、広告会社に勤め、総合的な美術表現で商品を演出するアートディレクションの仕事をしていた。千葉県に住む友人から名産のピーナツを全国にアピールできないかと持ちかけられ、無農薬生産からパッケージングにまで踏み込むうちに、現在のピーナツバター製造を始めることになった体験を語った。

     耳を傾ける高3生たちの表情は真剣そのもの。生徒の一人は「私は浮世絵を服や靴などにプリントして日本文化を広める仕事をしたいと考えていました。それがどんな職業になるのか漠然としていましたが、今日、アートディレクションという職業があることを知り、将来の道筋を立てるヒントになりました」とうれしそうに話した。

    着実に成長してきた生徒たち

    • 生徒の成長ぶりを話す村松英奈教諭
      生徒の成長ぶりを話す村松英奈教諭

     CLクラス3年を担任する村松英奈教諭は、「CLクラスだからといって、英語が得意だったり、自分の意見を伝えるのがうまかったりする生徒だけが集まるわけではありません」と話す。「むしろ1期生は、『自分が自分が』と前に出るタイプではありませんでしたが、自分たちでテーマを研究し、その分野の第一人者の話を聞いたり、海外で異文化に触れたりする中で、少しずつ考えを整理して伝えられるようになりました。CLクラスを通じて自信やたくましさを育んでくれたことが、何よりもうれしいです」

     CLクラスの学びで、1期生は知的な好奇心や意欲を育み、たくましく成長した。彼らが切り開いた道を2期生、3期生が歩み始めている。さらに続く世代は、桜丘の新しい伝統を築いていくことだろう。

     (文と写真:森祐一)

    2017年11月02日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
    おすすめ
    PR
    今週のPICK UP