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    キリスト教の精神すみずみに…東洋英和

     東洋英和女学院高等部(東京都港区、楠山眞里子・高等部長)で3月15日、恒例の卒業礼拝が行われた。1、2年生と教職員合わせて約420人が3年生176人の新たな旅立ちを祝福した。

    「花子とアン」で、あらためて注目

    • モーツァルト作曲の「Gloria」を合唱
      モーツァルト作曲の「Gloria」を合唱

     東洋英和女学院は1884年、カナダ・メソジスト教会(現カナダ合同教会)から派遣された婦人宣教師によって設立された。プロテスタント系キリスト教の学校で、「赤毛のアン」の翻訳者として知られる村岡花子の母校でもある。2014年に村岡を主人公にしたNHK連続テレビ小説「花子とアン」が放映され、一躍注目を集めた。

     卒業礼拝は午前8時30分、校内の新マーガレット・クレイグ記念講堂で、厳かな雰囲気の中、始まった。在校生によるハンドベルの前奏が終わると、聖書の詩編の朗読、賛美歌合唱、進行役を務める司式と参列者が交互に詩編を読み上げる交読詩編などが続き、モーツァルト作曲の「Gloria」を3年生全員で合唱した。この後、青山学院大学宗教部長(法学部教授)の塩谷直也先生による説教(奨励)が行われた。

     「世界の共通語」と題した説教で塩谷先生は、「笑顔」「涙」「弱さ」の三つを取り上げた。「笑顔は『あなたと友だちになりたい』というメッセージで、涙は人と人をつなげてくれる」と語った。「弱さ」について、十字架につけられたイエスを例に出し、「最も弱い部分は、最も大切な、愛している人に受け止めてほしいものです。イエスはその弱い部分を私たちに示してくれました。イエスは私たちの弱い部分と通じ合い、友だちなのです」と卒業生に呼びかけた。

    見守られているという安心感

    • 青山学院大学宗教部長(法学部教授)の塩谷直也先生による説教(奨励)
      青山学院大学宗教部長(法学部教授)の塩谷直也先生による説教(奨励)

     礼拝を終えた3年生の瀧寺優里雅(たきでらゆりあ)さんは、「自分も最近悔しいことを経験し、涙を流すことがあったので、納得できるところが多かった。心に染みる説教でした。先生方が一緒に悔しがってくれたことが、自分の心の支えになり、そういうことを思い出しながら聞いていました」と話した。4月からは慶應義塾大学文学部に進学し、歴史を学ぶ予定だ。

     3年生の太田紗梨菜(おおたせりな)さんは、「いくらグローバル化が進んでも、英語を話せるだけではだめ。共通言語として笑顔や涙、弱さが大事だという部分にとても共感できました」と感想を語ってくれた。「卒業しても、東洋英和で過ごした6年間、毎朝の礼拝を通じて学んだ『敬神奉仕』の精神を胸に暮らしていきたいです」という。4月からは早稲田大学法学部に進学予定で、法学の観点から国際関係を学び、将来国連などの国際機関の職員を目指す。

     同じく礼拝に参加した同校教員は、「このような礼拝で神を賛美するとともに、日々聖書を読むことを通し、生徒たちはだれかに見守ってもらっているという安心感、自己肯定感を高め、隣人や母校を大切にする気持ちを自然に育んでいきます」と説明している。

     神の深い愛に包まれ、翌日、176人の卒業生は母校を巣立っていった。

     (文:二居隆司、写真:中学受験サポート)

    2018年04月16日 15時00分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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