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    「SEC」――時代見据えた英語教育…目白研心

     目白研心中学校・高等学校(東京都新宿区)は7月17日、SEC(Super English Course)の説明会を開催した。SECは、先進的な英語教育に取り組む同校の中でも少数精鋭のコースだ。同時開催されたオープンキャンパスでは、「英語授業体験」でネイティブの講師陣が確かな指導力を披露した。SECの魅力を紹介する。

    「英語でなければ通用しない時代」

    • 英語国際教育について語る長谷良一教頭
      英語国際教育について語る長谷良一教頭

     目白研心の「SEC」は、より高いレベルの英語力習得を目的として2014年に設置された。募集定員は中3で10人、高1で10人と少数精鋭のコースだ。

     同校の生徒は、中3で「総合コース」「特進コース」「SEC」の中から一度、コース選択ができる。高1でもう一度、選択のチャンスがあり、「SEC」を選択した生徒は、卒業まで「SEC」で学ぶ。高校から入学してきた生徒は入学時に三つのコースから選択し、中学からの生徒と合流する。

     「SEC」の生徒の学力目標は、高3でTOEFLのスコアならiBT80点、実用英語技能検定(英検)なら準1級。進学先としては海外の大学あるいは早慶上智・国際基督教大(ICU)などオールイングリッシュの授業がある国内の難関大学を目指す。

     「SECではグローバルコミュニケーション力を身に付ける独自の授業を行っています。自分の考えや意見を世界に発信するときに、英語でなければ通用しないという時代が目の前に来ています。SECはそのような時代を見据えた先進的な試みです」と長谷良一教頭は説明する。

    SEC生の英語スピーチに賛嘆の声

    • 研心館ホールで行われたSEC説明会
      研心館ホールで行われたSEC説明会

     今年、中3から高3までの4学年がそろったのを機に7月17日、初の説明会が開催された。会場となった研心館ホール(収容人員400人)には、小中学生とその保護者101組が集まった。

     はじめに「特色のある授業」や「クラスの雰囲気」をテーマに、担当教員たちが、ビデオ映像を見せながら、「異文化理解力」「プレゼンテーション力」「論理的思考力」「グループワーク力」の四つの力を概説。それぞれをいかに養成しているかを説明した。続いてSECの生徒たちが壇上に上がり「SECの特徴」や「海外研修」をテーマに語った。

     「SECの特徴」というテーマは、パネルディスカッション形式で話し合われ、高1~高3の生徒6人がパネリストを務めた。

     まず、司会の長谷教頭が「SECに入って良かったことは」と尋ねると、生徒たちは、「英語に触れる時間が多いです」「毎日、ネイティブの先生と話ができることです」など口々に答えが返ってきた。重ねて、「SECは少人数クラスですが、その良さについてはどうでしょう」と質問すると、「先生が生徒一人一人の意見に耳を傾けてくれます」「お互い、言いたいことをはっきり言えるし、もめ事があってもすぐに解決するところです」などと日々の実感を率直に話していた。

     「海外研修」というテーマでは、中3でカナダ語学研修に参加した高1生2人と、高2でニュージーランド留学に参加した高3生2人が、そのときの体験を振り返って紹介した。高1生は、ホームステイ先の家族やバーベキューをした思い出などを滑らかな英語でスピーチし、参加者から賛嘆の声が上がった。

     同校には現在、カナダ(11校)、オーストラリア(3校)、ニュージーランド(2校)、イギリス(1校)、タイ(1校)に合計18の姉妹校があり、積極的な交流が続いている。

    先進的で幅広い英語教育の取り組み

     長谷教頭によると、SECは「英語での対話力を身に付けたグローバル人材の育成」を目的に設置されたコースだが、同校には、その土台となる全校的で先進的な英語教育、国際教育の歴史がある。

     同校の英語教育にとって記念すべき年となったのは2002年だ。目白研心高校が、模範的な英語教育の研究校として初年度の「スーパー・イングリッシュ・ランゲージ・ハイスクール」に指定された。熱意ある英語教育の積み上げが、文部科学省に評価された。

     同様にこの年、英語を英語で学ぶ「ACE(Active Communication in English)プログラム」を全クラスで採用した。留学生との交流、スピーチコンテスト、海外テキストの読解など体験型のプログラムで、生徒の実践的な英語力を大きく伸ばした。「SEC」の設置も、このプログラムが土台となって初めて可能になっている。

     2006年からは、ネイティブの教員による週3時間の授業と、日本人教師による週4時間の授業を行うようになった。

     「今でもネイティブの教員による授業は週1時間という学校が多く、週3時間というのは画期的でした。また、そのころから4技能(読む・書く・聞く・話す)の育成に取り組んでいます」と長谷教頭は話す。

     多くの学校では「読む」「書く」は日本人教師が担当することが多いが、同校では「聞く」「話す」も含め、4技能全てをネイティブの教員が担当する。他校ではあまり例を見ない同校の特色だ。

    ネイティブの英語授業に子供たちの笑顔

    • 「身近な動物について学ぼう」をテーマとする基礎クラスの授業
      「身近な動物について学ぼう」をテーマとする基礎クラスの授業

     「一般にネイティブの教員は、契約を結んだ専門の会社から派遣を受けることが多いのですが、本校は、専任のネイティブの教員が中心となって面接を行い、相応の資格と申し分ない人柄の人物を選んでいます。現在5人、ネイティブの教員がいますが、皆さん教え方が上手ですよ」

     この5人は全員BA(Bachelor of Arts、文学士号)以上の学位を持っている。教員歴も長く、なかには20年を超える先生もいるという。

     取材に訪れた日はオープンキャンパスも開催され、まさに同校が誇るネイティブの教員による「英語授業体験」が行われた。

     参加したのは、5、6年生を中心とする小学生と保護者93組。小学生たちは、ガイダンスの後、英語のレベルによって基礎(4クラス)と応用(1クラス)に分かれ、約30分間、ネイティブの教員による英語の模擬授業を受けた。

     基礎クラスを担当したのは、ポール・コンデュイットさん(英)、クリス・コザックさん(加)ら4人。各教員はどうすれば小学生たちの緊張をほぐし、授業に興味を持たせられるかを心得ている。

     オックスフォード大卒のコンデュイットさんは、基礎クラスの教室に集まった小学生たちに対して、ボールを投げ、それを受け取った小学生が質問に答えるというゲーム形式で授業を行った。遊びを取り入れることで場を和らげ、「好きな色は」「身近な動物は」などと質問を巧みに変えながら、クイズのように英語で答えさせていくので、子供たちも飽きることがない。

    • 「絶滅危惧種の動物について学ぼう」をテーマとする応用クラスの授業
      「絶滅危惧種の動物について学ぼう」をテーマとする応用クラスの授業

     応用クラスは教師歴20年のコザックさんが担当した。まずは「絶滅危惧種の動物について学ぼう」と題したビデオを映し出す。アムール・タイガー、クロクモザル、クロマグロ、ガラパゴスペンギン、マウンテンゴリラ、マルハナバチなど、動物の姿が映し出されるたび、何という名の動物で、どこに生息し、現在の生育数はおおよそどれくらいかなどを次々と尋ねていった。

     これらの質問は、英語が話せるかどうかだけではなく、いかに世界に興味を持っているかが問われる高度なものだったが、基礎クラスと同様、正解を答えると周りから拍手が湧いた。終始フレンドリーな雰囲気に包まれ、参加者たちは英語を学ぶ楽しさを十分に味わったようだった。

     模擬授業を受けた小学生たちは「先生が面白くて楽しかった」「ほめてもらってうれしかった」と顔をほころばせた。保護者からは「すべて英語だけで授業が行われたので、本人はよく分からなかったようですが、逆にそれが良かったと思います」などの感想を寄せていた。

     SECの1期生は来年、大学進学を迎える。鍛えた英語力を武器に、自らの道を切り開くことだろう。そして、彼らの後に続くのは、オープンキャンパスで英語の楽しさを知った、あの子供たちかもしれない。

    (文と写真:松下宗生 一部写真:目白研心中学校・高等学校提供)

    2017年11月08日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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