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    受験直前!学校選びの「新常識」とは…森上展安

     このコラムは中学入試の直前(一部、始まったところもあります)に掲載されることになりました。通常なら「入試の心得」といったテーマを選ぶところですが、いろいろ考えてみたらもっと大事なことがあったので、そちらについて書きたいと思います。

    学校選びは「入り口」より「出口」が大事

     「入試の心得」よりも大事なこと。それは、学校の選び方に「新しい常識」が生まれているということです。

     これまでの学校選びの「常識」といえば、第一志望校も併願校も学校の偏差値で選ぶ、というものでした。併願校は、第一志望校よりも5ポイントくらい低い学校を選ぶのが普通。「偏差値をみれば、およその大学合格実績が分かる」という考え方が生んだ「旧常識」です。

     では学校選びの「新常識」とはどんなものでしょうか。それは、志望校は偏差値だけでなく、直近の大学合格実績、つまり「出口」も確認して選ぶ、というものです。背景には、入り口の偏差値が同じくらいの学校でも、「大学合格実績を近年、顕著に伸ばしている学校」と「それほどでもない学校」があるという事実があります。

    ここ数年で実績を伸ばしている学校は?

     実際に大学合格の実績を伸ばしている学校を、2016年春の大学合格実績と、彼らが入学した2010年春の中学入試の合格偏差値をもとに調べてみました。

     すると、攻玉社、サレジオ(以上、男子校)、渋谷教育学園渋谷(共学校)などは、東大や京大、一橋大、東工大といった国立大学の最難関の合格実績で顕著な伸びを見せていることがわかりました。

     また、私立大学の雄、早・慶・上智大の合格実績に顕著な伸びを示している学校は、女子校では共立女子、桐朋女子、目黒星美学園など。共学校では帝京大学、広尾学園、宝仙学園理数インターなどがありました。

     これらの学校は、入学時の偏差値で5ポイント上の学校の大学合格実績に迫る実績を出しているのです。このような学校は、生徒の学力を上げようと積極的に手を打っています。いわば「学力を伸ばす」学校と言えるかもしれません。

     志望校を選択する際は、学校の偏差値、大学の合格実績の推移だけでなく、その学校が入学時から大学進学時まで、いかに生徒の学力を伸ばしたかに注目してみることをおすすめします。

     いたずらに「志望先を変えましょう」というつもりは毛頭ありませんが、とりわけ第一志望に不合格のケースでは、入学先の選定が6年後の大学進学を大きく左右すると思われます。この「新常識」をしっかり心にとどめて志望校を見直してみることも有意義だと思います。

    2017年01月23日 05時50分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
    
     
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