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    1週間の中で起きた注目の話題を漫画付きで詳しく解説するコーナーです。
    品質より経営効率優先

    揺らぐ「ものづくり」

    • イラスト・スパイスコミニケーションズ(ごみかわ淳)
      イラスト・スパイスコミニケーションズ(ごみかわ淳)

     日本の大手メーカーで不祥事ふしょうじつづいています。品質ひんしつたしかめる検査けんさでデータをごまかしたり、資格しかくのない社員が安全検査を行ったりしていたのです。もっとも大切な品質より、経営けいえい効率こうりつ優先ゆうせんした結果けっかだと指摘してきされています。戦後せんご、日本の経済成長けいざいせいちょうささえた「ものづくり」への信頼しんらいが大きくらいでいます。

     神戸製鋼所こうべせいこうしょは、アルミ・銅製品どうせいひんの強度などを確かめる検査で不正ふせいがありました。本来、お客と取り決めたレベルにとどかない製品は出荷しゅっかできません。しかし、同社は、検査を担当たんとうする社員が必要ひつような強さに合うようにデータをえ、証明書しょうめいしょを作っていました。

     問題があった製品は自動車や船、飛行機ひこうき新幹線しんかんせん、家電製品などで幅広はばひろく使われ、出荷さきは500社以上いじょうに上ります。これらの会社は自分たちの製品が安全かどうか確認かくにんに追われました。海外でも「日本の評判ひょうばん打撃だげき」などとほうじられました。

     不正に手をめた原因げんいんについて、経営幹部かんぶは「収益しゅうえき(もうけ)にかたよった経営姿勢しせい」と説明せつめいし、製造せいぞう現場では「これぐらいだったら問題ないのでは」と軽く考えていたようです。

     日産にっさん自動車では、資格のない従業員じゅうぎょういん完成かんせいした自動車が安全かどうかの検査をさせていました。ハンドルのき具合やライトが正しくつくかを確認する大切な検査です。

     同社の調査ちょうさによると、資格の従業員は、正式な検査員けんさいんのハンコをり、検査を終えたことを証明する書類しょるいにハンコを押していました。多くの工場で1990年代から不正が続いていました。国の点検てんけん時は、無資格者はかかわらないなど不正をかくしていました。

     主な原因は、会社が命じる生産せいさん台数に対し、正式な検査員がりていなかったことです。管理職かんりしょくが現場を知らない、ルールをかるくみるなど会社の体質がおかしいとの指摘もあります。

    信頼回復を

     また、自動車メーカーのSUBARU(スバル)では資格のない従業員による完成検査が、30年以上続いていたそうです。

     非鉄金属ひてつきんぞく三菱みつびしマテリアルの子会社でも製品データの書き換えなどが発覚はっかくしました。多くのメーカーで不正が行われていたのです。

     世界とのきびしい競争きょうそうに勝ち抜くため、「メイド・イン・ジャパン」の早急さっきゅう信頼回復しんらいかいふくもとめられています。

    2017年12月06日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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