土と触れ合い癒やされる〜オーガニックファーム
人間の健康は地球の健康から
日差しがやわらかく、うららかな春の空気に、気持ちが少しばかり癒やされる……そんな季節になりました。
東京都心から車で1時間足らず、千葉県八街(やちまた)市に、「有機農法でこころと身体の健康を育む」をキャッチフレーズにした市民農園が誕生したと聞いて、出掛けてみました。
その名も「八街ふれ愛オーガニックファーム」。
国内に3000か所以上あるといわれる市民農園ですが、手間のかかる有機農法を実践する場所は極めて珍しいそうです。
農園主の山本輝雄さんは、当地で20年以上こだわりの有機農業を実践してきたベテラン。堆肥等による土づくりのあり方など、農水省が定めた厳しい規定をクリアした有機JAS認定の農地で野菜づくりを続けてきました。
数年前、メディカルサプリを扱う「ドクターズチョイス」の山本明男社長と出会い、もっと多くの人に本当の有機野菜のおいしさを知ってもらいたいと、共同で市民農園を開くことになったそうです。
「人間の健康は地球の健康から。土との対話で、人は癒やされ、命の大切さを再認識することになる」が2人の山本さんの持論。5坪から15坪まで、全部で200区画が整備されており、各人のライフスタイルによって選べます。
有機農業というと、雑草や害虫の管理が大変なのではと気になりますね。
同ファームの特徴の一つは、農園主の山本さん一家が、週末しか畑に来られないといった人たちのために、しっかり農場管理をサポートしてくれること。ちょっと安心しました。収穫の代行や発送も引き受けるそうです。また、神経内科の専門医や園芸療法の専門家の巡回もあり、カウンセリングを受けられるサービスがあるのも魅力的です。
カウンセリングを担当する一人、田中伸明医師は10年前、大腸がんを経験してから、「様々な感覚が研ぎ澄まされ、健康な時にはわからなかった有機野菜のおいしさに気づいた」といいます。
「植物は光のエネルギーを使ってデンプンもアミノ酸も脂質までも造っている。ごく当たり前のことと思っていたけれど、実際にその成長を目の当たりにすると、植物のチカラにびっくりです。大地に身を置くと、謙虚になり、自然をもっとよく知りたい、自然からいろいろ教わりたいという気持ちが生まれます。ストレスを感じていたり、心に不安をもっていたりする人たちにもぜひ体験してほしいですね」
ヘルシーで栄養たっぷり美肌レシピ
ランチタイムには、地元産の有機野菜と特産の落花生を使ったアンチエイジング料理をいただきました。
メニューを開発したのは、八街出身のインナービューティープランナー、木下あおいさん。オーガニック食材で作る「玄米菜彩美食」の女子会が評判です。「からだの中からキレイになろう」を合言葉に、ファームを応援する「ラブグリーン&オーガニック・プロジェクト」の推進役も務めます。
生野菜や温野菜の甘みをさらに生かすためにと作られたヘルシーなノンオイルベジタブルソース2種には、「アンチ!」世代の女性たちにとって見逃せない、美に役立ちそうなヒントがいっぱい詰まっていました。
オレンジ色のソースは、落花生と有機ニンジンのオレンジソース。木綿豆腐と落花生をフードプロセッサーに入れてよく攪拌(かくはん)、さらに小さめに切ったニンジンとタマネギ、合わせ調味料(麦みそと酢、しょうゆを同割合で)を加え、塩を一つまみ。好みの滑らかさでいただきます。グリーンソースには、ニンジンの代わりに小松菜を使います。
落花生は、栄養バランスのとれた理想的なスタミナ食品であることはよく知られています。血液の巡りをよくして代謝をアップ、肌つやのよさを取り戻す効果も期待できるのだとか。
「いずれも有機栽培のニンジンと小松菜を丸ごと使って野菜の栄養たっぷりの美肌レシピに仕上がっています。コクがあるけれども低カロリーで、私は『なんちゃってマヨネーズ』と呼んでいます」と、木下さん。
また、栄養価が高く、美肌効果抜群といわれる玄米を落花生と豆乳ソースでからめたリゾットは、まろやかでクリーミーな味わいが特徴的。炒めたキノコ類などをトッピングした、これもヘルシーな一品でした。
野菜たっぷりのみそスープは、具に使う落花生や野菜をあらかじめ蒸し煮にして、凝縮したうま味を取り出すのがポイント。鍋に蒸し野菜を入れて塩を少々振り、焦げ付かない程度に水を入れれば、だしをとらなくても、十分コクのあるお汁が出来上がります。食べる直前に溶いたみそを加えて味を調えます。
大震災の影響等で作業が遅れ、訪問した時にはまだ、ローズマリーやカモミールなどハーブの苗や若干の青菜類が植えられているだけでした。一般公開のオープニングイベントは4月29日。キュウリ、ゴーヤ、オクラ、ナス、トマト、キャベツ、ジャガイモなど、10種類の種まき交流会が予定されています。
疲れたからだや心をリセットするのに、市民農園で汗をかいてみるのもいい体験かもしれませんね。
◆八街ふれ愛オーガニックファーム
http://www.fureai-organic.com/
※次回は4月29日の掲載になります。
プロフィール

永峰好美(ながみね・よしみ)1979年読売新聞社入社。編集局生活情報部、解説部などで取材 にあたり、2005年5月より東京・銀座の百貨店、プランタン銀座取締役。記者時代はメイクも落とさずベッドに直行することが多く、お肌もボディもぼろぼろに。今は、貪欲に様々なビューティー情報にアンテナを張り巡らせています。「新おとな総研」では、銀座に関する話題をつづった「GINZA通信」を連載中。
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