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品行方正な新世代ディーヴァ レオナ・ルイス

 各国で記録的な大ヒットとなっている映画「アバター」の主題歌を歌っているレオナ・ルイスはイギリス出身の女性シンガー。「20年に1度の奇跡」というキャッチフレーズでも知られ、今、世界中で大注目されている歌姫です。

オーディション番組からデビュー

 現在、バンクーバーオリンピックが開催中ですが、2008年の北京オリンピック閉会式において、次回開催地ロンドンへの引き継ぎのときに行われたパフォーマンスで、ジミー・ペイジとレッド・ツェッペリンの名曲「胸いっぱいの愛を」を熱唱した女性を覚えていますか? 彼女が今回ご紹介するレオナ・ルイス。今年1月には来日し、ワイドショーにも出演してナマ歌を披露していたので、見覚えがある方も多いかも。5オクターブの声域を持つといわれ、その歌声、表現力から、第2のホイットニー・ヒューストン、マライア・キャリーともいわれる新世代の歌姫です。

 そんなレオナは、本人いわく、言葉をしゃべる前から歌っていたというほど、歌が好きな子どもだったそうで、6歳のとき演劇学校へ入学。しかし学費が高いために途中でやめ、オーディションを受けて合格すれば奨学金をもらって学べるアートスクール、「ブリット・スクール」に進んだのだとか。このブリット・スクールはエイミー・ワインハウスをはじめ、今、活躍している若手ミュージシャンを数多く輩出していることで注目されている学校。ちょっと意外ですが、レオナはエイミーの後輩になるわけです。

 そのブリット・スクールを17歳で卒業した後は、いろいろなアルバイトをしながら音楽活動を続け、2006年、21歳のときに人気のオーディション番組「X-Factor」の第3シーズンに出場。見事優勝しデビューのきっかけをつかんだのです。

辛口審査員が大絶賛!

 ところで、レオナのデビューのきっかけとなった「X-Factor」とは、どんな番組かというと、以前、紹介したアダム・ランバートをうんだ「アメリカン・アイドル」と同様のリアリティ・オーディション番組。「アメリカン・アイドル」同様、こちらもやり手プロデューサーのサイモン・コーウェルが審査員をつとめています。

 そこでのレオナのパフォーマンスはYouTube等で観ることができますが、彼女が登場しただけで観客は大歓声。そして、歌い始めると、みなうっとりと聴き惚れるという状態。辛口で知られるサイモンのほかに、審査員にはオジー・オズボーン夫人で毒舌キャラのシャロン・オズボーンもいるのですが、この2人ですら、ときどきもっと自信を持って自分を表現して、とアドバイスするくらいで、終始ほめまくりなのです。歌がうまくて、ルックスもよく、ステージでのふるまいも謙虚でソフトなレオナは優勝する前から、すでに大人気! スターになるのは約束されていたといってもいいでしょう。

 実際、優勝が決まったのは12月16日だったのですが、その翌日の12月17日にシングル「A Moment Like This」がデジタル・ダウンロードで発売。つまり、優勝前にレコーディングは済んでいたわけで、発売されるや30分間で55万ダウンロードという世界記録をマーク。そして20日にCDが発売されると57万枚以上を売り上げる大ヒット。全英チャートで4週間連続1位に輝いたのです。

 翌年2月にはアメリカの大手レコード会社と約1000万ドルの契約が成立。ファーストアルバム「スピリット」が10月にイギリスとアイルランドで発売されましたが、シングル「ブリーディング・ラブ」とともにUKチャートで1位を記録。翌年には世界中で発売となり、アメリカをはじめ各国のチャートを総なめにするという華々しいデビューを飾っています。

 実はイギリス人女性アーチストが全米アルバムチャート1位になるのは22年ぶりの快挙。もちろんシングルも全米チャート1位になったのですが、UK女性アーチストのデビューシングルとしては、21年ぶりとのこと。レオナの「20年に1度の奇跡」というキャッチフレーズはこうした記録からつけられたものなのです。もちろん日本でもアルバム、シングルともにヒットしています。そして2009年11月にはセカンドアルバム「エコー」を発表。こちらもヒット中でデビュー以来、快進撃を続けているのです。

ミニスカートははかない!

 こうして一般人から一気に大スターに駆け上がったレオナですが、ファッションはドレスなど女性らしい衣装が多め。ミニスカートやローカットのトップスなど、セクシー衣装は着ないと断言しているという、いまどきのセレブとはちょっと異なるタイプです。さらに、ドラッグはもちろんアルコールやタバコも口にせず、パーティへ行くよりも家で映画を観たりゲームをする方が好きという、品行方正な優等生セレブ路線。このところ、エイミー・ワインハウス、リリー・アレンといったイギリスの歌姫セレブは、泥酔して大暴れ、奇行、その他トラブルネタがかなり多かったのですが、どうやら、レオナに限ってはその手のハプニングはなさそうです。

 しかも、お金持ちになってもあまりオシャレや自分を飾ることにはあまり興味がない様子。それは彼女がベジタリアンであることとも関係しているようで、12歳からベジタリアンになったというレオナは肉を食べないだけではなく、毛皮は着ない、シューズやバッグも動物から作られているものは持たないという徹底ぶり。そのためセレブにつきものの高級ブランドバッグやシューズとも無縁。むしろ、履ける靴を見つけるのがなかなか大変だそうで、ブーツはフェイクのアグブーツやビンテージのビニール素材のブーツを買っているのだとか。ブランドは動物愛護活動に熱心なステラ・マッカートニーが好きだけれど、高価だから……、ということで、将来は自分で毛皮や皮革を使わない服やバッグ、靴などをデザインしたい、という希望もあるようです。

 これまで歌姫といえば、ゴージャスなライフスタイルやワガママエピソードがつきものでしたが、そういったエピソードは一切ナシ。グッドガールで庶民派なレオナですが、恋愛も同様で9歳のときから知っている幼なじみの男性と交際中。そしてブレーク前から支えてくれた彼と将来、結婚したいと語っています。今の大不況の時代にふさわしい!? セレブになると、いろいろな誘惑も多いとは聞きますが、地に足のついたディーバ、レオナには、ぜひ、今のクリーンなイメージを保ちながら活躍し続けて欲しいと思います。

 【Profile】Leona Lewis レオナ・ルイス 1985年4月3日、イギリス・ロンドン生まれ。2006年、イギリスの人気オーディション番組「The X-Factor」で優勝し、2007年にイギリスにてファーストシングル「ブリーディング・ラブ」、アルバム「スピリット」をリリース。翌年アメリカデビューも果たしたところ、シングル・アルバム両チャートを制覇するなど世界中で大ブレーク。20年に1度の奇跡として注目されている。

◆レオナ・ルイスの商品一覧 → HMVのページへ

太田 万紀子 (おおた・まきこ)さん
海外セレブ専門のフリーランスライター&エディター
海外セレブ専門誌編集を経て、現在フリーランスで活動。ブリトニー・スピアーズ、リンジー・ローハン、パリスなど元祖お騒がせセレブに加えて、近頃はリリー・アレンやエイミー・ワインハウスなどイギリス系大暴れアーチストからも目が離せず、海外雑誌やサイトを見まくる日々。シャイロちゃん、スリちゃんの成長ぶりに癒されています。 「CELEBLOG」http://www.celebtimes.net/
2010年2月24日  読売新聞)

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