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白に神髄 コム・デ・ギャルソン展

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会場はパターンと服で埋め尽くされ、現代アートのよう

企画展で社員に伝承

 東京・南青山のコム・デ・ギャルソン本社で、一風変わった企画展が開かれている。

 題して「コム・デ・ギャルソンのための」。デザイナーの川久保玲さんと渡辺淳弥さんが、これまでコレクションで発表してきた服計93点を白い布で再現し、周囲の壁や床に原寸大の型紙を張り付けた。

 7月のパリメンズコレクションの終了直後から準備を始め、倉庫から引っ張り出してきた古い型紙を基に、服を新たに仕立てた。白い布に統一したのは、色や素材を介在させず、デザインの要素を純粋に伝えるため。展示構成も川久保さん自身が考え、「コレクションと同じぐらいエネルギーをかけました」。

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シーチングと呼ばれ、仮縫いの際に使われる綿の生地を使って再現されたドレスの数々

 奇抜なデザインのドレスが実はシンプルな正方形の布だけを組み合わせたものだったり、80種類以上の型紙を縫い合わせた“超絶技巧”の服があったり……。ショーや店頭で見る服からはわからないデザインの複雑な舞台裏が、2次元の型紙と3次元の服を通して表現され、圧倒される。

 「私にとってデザインは暗闇の中で懸命に、新しさをつかもうとする作業。イメージが徐々に像を結び、具体的な形となって表れるのが今回展示したパターン(型紙)」

 もっとも、一般公開はしていない。同社社員のためのものだからだ。「服に限らず、もの作りは楽な方に流れていってしまいがち。しかし、それでは新しいデザインは生み出せないということを伝えるのが目的です。それを、感じてほしい」

 だから、会場で展示の説明は一切しない。そんな“無言の社員研修”に、約500人いる同社社員の大半が全国各地から駆けつけた。

 (文・高橋直彦  写真・菅野靖)

2006年9月1日  読売新聞)
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