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[男の服装術]ブーツ 余裕と風格

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編み上げタイプを履きこなすリーガル・トーキョーの川口透さん。「足首を固定してくれるので、立ち仕事でも疲れにくいですよ」(東京・中央区の同店で)=高橋はるか撮影

キチッとしまる足首

 「おしゃれは足元から」と言われるが、この秋冬はブーツに挑戦してみてはどうだろう。スタイリストの原由美子さんが今回選んだ寄稿テーマは、ショートブーツ。温かさ、歩きやすさとともに、服装に余裕と風格を加えるのも魅力だと言う。

 秋らしい気候が続き、女の人のブーツ姿が増えている。ロングブーツに加え、この秋冬シーズンはブーティーと呼ばれる足首丈のものも流行中だ。

 対する男の人はと言うと、足元の変化は、あまり目立たない。一部の若者たちの間では、ごつい登山用のマウンテンブーツを、ジャケットなど、カジュアル過ぎない格好に合わせるのがはやっているようだ。中高年の人たちにぜひ試してほしいのは、ショートブーツだ。

 型はごくクラシックなもので、ブーツの横側に伸縮性のゴムがついたサイドゴアタイプや編み上げタイプ、くるぶしが隠れるくらいの深さのチャッカブーツなど。流行に関係なく、男のブーツとして定着しているものだ。

 男の人が、女の人ほどブーツを履かないのは、ズボンをはくせいもあり、足の寒さをあまり感じないことが原因のひとつだろう。

 加えて、脱いだり履いたりの手間。サイドゴアタイプなら比較的容易だが、編み上げは、時間をかけ、落ち着いて履く必要がある。私自身、ロングの編み上げブーツを履いていて、たまたま入った食事どころが座敷スタイルで、大いに焦った経験が何度かある。出掛けはもちろん、帰宅した時もいつもより少し時間がかかる。ただし、それだけの手間と時間をかけて履くだけの魅力がブーツにはあると信じている。

 温かいだけでなく、足首をしっかり固定することになるので、正しい姿勢を保ちやすく、長く歩いても疲れにくい。マウンテンブーツを始め、ハードな仕事の作業靴が編み上げタイプなのを見ても容易に想像できる。

 上質な革のクラシックなブーツを、いつもの背広スタイルに履いてみる。足首がキチッとしまるだけで、まず気分が、かなり違う。立ってみると、ズボンのすその落ち方が、きれいにきまる。階段の上り下りや、足を組んだ時、靴下が見えない足元はスッキリと美しい。普通の背広スタイルが、「すてきな」という形容詞付きに格上げされる感じだ。

 ブーツは、ブレザーやツイードのジャケット、ジーンズやチノパンツと言った、カジュアルな格好に余裕と風格を加えるのにも欠かせない。

 大切なのは、ゆっくり時間をかけて、ていねいに足に合ったものを選ぶこと。そして手入れを怠らず、長く上手に履きこなしていきたい。履き込まれ、年輪を重ねた靴には味わい深い美しさがある。

手入れし長く愛用を

 東京・銀座の靴店「リーガル・トーキョー」では、様々なタイプのショートブーツがそろう。

 支配人の川口透さん(56)が履いていたのは、細めのひもで編み上げるタイプで、鳥の翼に似た縫い飾りが付いたウイングチップのブーツ。色は茶、黒があり、6万8250円。「革靴は1日履いたら2日は休ませるなど、手入れをしながら、長く愛用してほしいですね」と川口さん。

 ポロ競技の選手が履いたと言われるチャッカブーツ(3万6750円)=写真右=や、ボタンの装飾が付き内側にジッパーがあるブーツ(6万5100円)=同左=は脱ぎ履きがしやすそうだ。

2007年11月1日  読売新聞)
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