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きもの噺

本文です

楽しく書けた1年余…感謝!

 1年と3か月もの間、きものについてあーだこーだ述べて参りましたわけですが、実はわたし、きものの専門家ではないのです。「えーっ、そうだったの?」「だまされた!」とお思いの方、スミマセン。

 本職は、本文のラスト、( )内にあります通り「落語作家」なのです。新作落語の台本を書く、というのが主な仕事でして、ふだんは落語家さんの影に隠れた隠密稼業。お客さまからダイレクトに反応をいただくことなど滅多にないのですが、やはり新聞となるとすごいですね。「読んでるよ」と声をかけて頂いたり、反響のお便りを頂戴(ちょうだい)しましたり、嬉(うれ)しい限りです。

 一番多くの反響を呼びましたのは、「きもので自転車に乗る」の回でした。

 「きもののままでも乗れますよ」という方、「昔、女学生のころは袴(はかま)をはいて乗りました」と遠い目をされる方、そしてモンペを作って送ってくださった方まで……。結局、今でもきもので自転車には乗れぬまま。これは今後の課題ですね。

 お叱(しか)りのお手紙も多々いただきました。逆に、励ましてくださる方も。「いつも愛読しています。編集者がなんと言おうと、がんばってください」。読売らしからぬアホげな文章に、これは編集部からこっぴどく叱られてるにちがいないッ、とご心配くださったのですね。ありがとうございます……。おかげ様で、当局から圧力がかかることもなく、楽しくのびのび書かせていただきました。

 今までもこれからも、週に1〜2度のきものライフは変わることなく続いていきそうです。またどこかでお目にかかれますように。(落語作家)

 (おわり)

2006年3月29日  読売新聞)
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