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    抱っこひものヒヤリハット…「落下の危険」が7割

    抱き方変える時/前にかがむ時

     抱っこひもを使っていてヒヤリとしたことの7割が「落下の危険」。販売業者などでつくる協議会が、事故手前の「ヒヤリハット体験」を集めたところ、こうした結果が出た。

     親の何げない行動や子どもの思わぬ動作が事故を招くこともあり、注意が必要だ。


     抱っこひもの使用中、子どもが落下したり障害物にぶつかったりしてケガをする事例が相次いでいる。このため、抱っこひもの製造、販売業者らによる「抱っこひも安全協議会」は昨年末、ヒヤリハット体験を募集し、756件の回答があった。子どもが落下しそうになったのは72%。「足や手などの強い圧迫」(18%)や「窒息」(7%)などと比べ突出していた。

     落下の危険のうち8割は、子どもを乗せたり、降ろしたり、抱き方を変えたりする時だった。抱っこをして前かがみになった時も多い。前かがみは、落とした物を拾うなど、日常的に取りやすい姿勢だ。抱っこひもを使う際には、常にかがまないよう意識しなくてはならない。

     子どもの成長に伴う体の動きの変化にも注意が必要だ。同協議会によると、ヒヤリハット体験が最も多かった生後4~6か月の乳児は、突然のけぞることがよくあるという。生後7~12か月になると、抱っこひもから腕を抜く、体を左右に揺らすなど、動きが大きくなる。1~2歳では「歩行中、子どもが自分で抱っこひもから抜けだそうとした」という回答もあった。

     協議会は今回の調査を、製品の改良や使用法の啓発につなげる考えだ。「前かがみにならず腰を落とす」「手で子どもを支えながら使う」などのポイントもホームページで紹介している。

     協議会代表幹事でラッキー工業(岐阜県)社長の樋口博之さんは「使い始めは、両親など大人2人1組で練習してほしい」と話す。正しく装着しているか、乗せ方、降ろし方が危なくないかなど、付けていない方がチェックする。初めのうちは子どもの機嫌が良い時に、短い時間から慣らしていく。「抱っこひもは親の負担を減らす道具だが、それ以上に、子どもを守る道具であることを忘れずに」と樋口さんは呼びかける。

    事故防止へ使い方紹介

     抱っこひもの事故防止のため、製品安全協会のSG基準(製品の安全基準)が2015年に見直され、落下しにくい構造であること、対象月齢や体重を製品に表示することなどが盛り込まれた。同協会のホームページで、安全な使い方を動画で紹介している。

     使用時は事前にこうした動画や取扱説明書をしっかり確認したい。日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会理事の釘宮悦子さんは、「中古品を譲り受けるなどで説明書が手元にない場合は、メーカーから取り寄せて」と呼びかける。

     危険を感じた時は、メーカーや消費生活センターなどに報告するのも重要だ。「自分の不注意だとして誰にも言わない親が多い。情報提供することで安全性向上につながる」と釘宮さんは話している。(大石由佳子)

    2017年03月11日 Copyright © The Yomiuri Shimbun


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