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裂織で古布が生まれ変わる!

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「段ボールの代わりに、そうめんの木箱のふたなどを使ってもできます」と話す野口さん(茨城県取手市で)

親子で作ってみよう

 不要になった着物や布を細く裂いて織る「裂織(さきおり)」が注目を集めています。ものを大切にする庶民の知恵から生まれた織物で、古布が持つ柔らかな風合いも魅力です。織り機を使わない方法もあります。残りわずかな夏休み、親子で取り組んでみてはいかがでしょう。

☆   ☆

 裂織は木綿が貴重だった江戸時代から盛んに作られた織物です。役目を終えた古着を細く裂いて横糸にし、麻などの縦糸に織り込んでいきます。木綿が普及するにつれて廃れましたが、近年、古い布を新しい作品に再生する手法として注目されています。

 茨城県取手市の野口和子さん(58)は、小学校の校長時代に裂織を知り、子供にも楽しめる「段ボール機(はた)」を工夫しました。2年前に退職した後は地域の公民館などで教えています。

 「段ボールの両端に切り込みを入れて縦糸をかけ、古着を裂いた横糸を通して織ります。コースターからマフラーまで同じ方法で作れますよ」

 段ボールは、作る物の大きさにもよりますが、コースターなら20センチ角程度で十分。切り込みを入れる側に粘着テープを張ると強度が増します。

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左下は段ボールで作った機と「ひ」。コースターやテーブルマットなど温かみのある作品ができる

 縦糸は毛糸でもたこ糸でも。段ボールの片面にかけていきます=図参照=。古着は1センチ幅に裂くか、ハサミで切り、なるべく長いひも状になるようにします。厚紙を短冊形に切り、両端を三角に切り取って「ひ」(糸を巻く道具)を作り、横糸を巻きます。

 さて、織ります。小さな物差しを段ボールの右端の糸から1本おきに通します。物差しを立て、糸と糸の間にすき間を作ります。

 このすき間にひを右から左に動かして、横糸を通します。横糸の端は5センチほど、糸を留めるために逆方向に織り込みます。端まで来たら、先ほどとは別の糸が上になるように物差しを通し、今度は左から右へ。その繰り返しです。

 「物差しを手前にずらし、とんとんと押さえると、織り目がそろいます」と野口さん。縦糸が横糸に引っ張られると、出来上がりの布幅が狭くなるので、折り返し部分は横糸を緩めにするのがコツです。

 糸を途中で替える時は、糸端を段ボールの真ん中あたりまで織り込み、上の段と重ねるとほどけません。最後に縦糸を切ります。縦糸を数本ずつ結んで飾り房にしたり、布端にミシンをかけたりして、ほつれないようにします。

 野口さんは、母親の形見の着物で裂織のタペストリーを作りました。「思い出を新たな形に残せるのも裂織の魅力です」と話しています。

 あすから東京で全国展

 全国から公募した裂織の作品を集めた「第3回全国裂織展」も24日から30日まで、東京・上野の「きもの美術館」で開かれます。

 24日午後3時からは、世界の裂織を研究しているヘザー・アレンさんの記念講演も開かれます。入場料500円(講演は3000円)。問い合わせは全国裂織協会事務局(042・576・6035、会期中は03・3839・8613)。

2005年8月23日  読売新聞)
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