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春の自然観察五感で「芽吹き」を実感ポカポカとした陽気が続き、芽吹きの春を実感できる季節になりました。公園を散策していても、かれんに咲く野の花が目に付きます。日本自然保護協会の自然観察指導員、川上典子さんに、身近な場所でできる自然観察のポイントを聞きました。 ■■■ 自然観察というと、「山にでも登って……」と考えがちですが、「都市部の公園などでも、十分春の訪れを感じることができます」と川上さんは言います。 例えば、街路樹に多いシダレヤナギ。地面に向かって垂れ下がっている枝をよく見ると、小指の先ほどの房のような形をした花がついています=写真右上=。 この時期のおすすめは、オオイヌノフグリ=写真右下=。道ばたなどに咲いている二年草で、深みのある青い花が印象的です。花が咲く期間は短く、持ち帰っても、すぐにしおれてしまいます。川上さんは「むやみに花を摘んだりせず、愛情をもって自然に接して」と話します。 このほか、白い花が密集したユキヤナギ=写真左上=、紫のタチツボスミレ=写真左下=も目を楽しませてくれます。 ◎ 視覚だけでなく、聴覚や触覚など五感を使うことが、観察のコツです。 例えば、冬の間に落ち葉が積もった地面に手を触れてみると、ほんのりと暖かみを帯びているのがわかります。夏になると、茂った木の葉に遮られて日陰になる場所なのですが、この時期はまだ葉がないため日光が当たるのです。「落葉樹の葉が落ちている間に、野の草花は芽吹く準備をするんですね」と川上さん。 地面ばかりでなく、頭上にある木の枝など、視野を広くして自然の営みに思いをめぐらせると、思わぬ発見があるはずです。 耳を澄ますと、小鳥たちの鳴き声も聞こえます。「ギィッギィッ」と鳴くコゲラは、日本にいるキツツキ類の中では最も小さく、スズメぐらいです。鳴き声をたどっていくと、コツコツと木を突つく姿に出合えそうです。 「ヒーヨヒーヨ」と鳴くのはヒヨドリ。「木々の実を食べるヒヨドリがあちこちでフンを落とし、木々の繁殖の手助けをするんですよ」と川上さん。 神棚に供えられることが多いヒサカキからは、ガスのようなにおいがします。釣り鐘のような白い花をつけます。 チョウはまだ多くは見かけませんが、落ち葉の下などを探すと、テントウムシがみつかるかもしれません。 ◎ 自然に関する知識を深めるには、市民団体などが主催する観察会に参加する方法もあります。日本自然保護協会のホームページ(http://www.nacsj.or.jp/)や国立環境研究所のEICネット(http://www.eic.or.jp/)などから、各地のイベント情報に接することができます。 (「生活塾」は今回で終わります) (2006年3月28日 読売新聞)
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