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    取れにくい! 「水あか」の正体は?

    ガラスと同じ成分が固着

    • 水あかの顕微鏡写真。大きく筋のように成長した部分(写真下部)や、細かな粒でできている=TOTO提供
      水あかの顕微鏡写真。大きく筋のように成長した部分(写真下部)や、細かな粒でできている=TOTO提供

     風呂場や洗面所の鏡、コップなどに、いつの間にか付いている水あか。なぜ、あんなに取れにくいのだろうか。

     TOTO総合研究所素材研究部の園川沙織さんによると、水あかは水の中に溶けている成分が原因でできる。地下水や川の水と同様、水道水にはケイ酸、カルシウム、マグネシウムが含まれている。水分が蒸発する過程で、それぞれシリカ(二酸化ケイ素)、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムといった水に溶けない物質に変化する。これが水あかの正体だ。

     水あかが取れにくい原因の一つは、その硬さだ。シリカはガラスと同じ成分のケイ酸が結合して出来た物質。炭酸カルシウムや炭酸マグネシウムも、シリカと同様に硬い。

     一度水あかが付いた場所は水滴がとどまりやすくなる。水滴の付着と乾燥を繰り返すうちに積み重なって厚みを増していく。こうなるとスポンジでこすったぐらいでは壊れない。

     「取れにくいもう一つの原因は、ガラスや金属などの表面と強く結合する性質がある点」と園川さん。陶器やガラスにも、シリカと同じケイ素が含まれている。これらが「共有結合」と呼ばれる原子レベルでの強固な結びつきを生み出し、表面にしっかり張り付いてしまう。蛇口の場合は、メッキに含まれるクロムと共有結合する。

     本来、水あかの成分は白色だが、黒ずんでいたり褐色に見えたりすることもある。これは空気中のカビが繁殖したり、人間の皮脂などが付着したりしたためだ。

     水あか自体は不衛生ではなく臭いもない。ただ、水あかによって材質の表面がざらつくため、雑菌などが繁殖しやすくなる。見た目もよくないので、早めに取り除きたい。

    状態により洗剤使い分け

     水あかは、積み重なって厚みが増すほど取れにくくなる。「水滴の段階で拭き取ってしまうことが一番の予防策」と園川さんは話す。水あかが目立ちやすい洗面台の鏡や、ワイングラスなどは、こまめに拭き取っておけば、後々手入れが楽になる。

     できてしまった水あかは、基本的にこすり取るしかない。まだ色が薄く、小さな状態なら、中性洗剤を使ってスポンジでこすり洗いすれば取り除ける。

     水あかが目立ち始めたら、クエン酸入りの洗剤などを使う。炭酸カルシウムや炭酸マグネシウムを溶かす作用がある。シリカは溶かさないが、洗剤をつけてしばらくすると水あかがもろくなり、取りやすくなる。

     厚みができてこびりついた状態になった水あかには、研磨剤入りのクレンザーやクリーナーを使ってこする方法もある。浴室用や蛇口用など場所別の商品もあるので、表示をよく確認しよう。メラミンスポンジも効果がある。両方とも表面に傷をつける可能性があるので、力を加減して確かめながらこする。プラスチック製の素材は傷んでしまうので使用は避ける。

     水あかは水に溶けないので、いずれの場合も熱いお湯で洗っても効果は変わらないという。

    洗剤などは水あかの状態で使い分ける
    中性洗剤 初期のものを取る。成分が積み重なり、白みがかって見えるものには向かない
    クエン酸(クエン酸入り洗剤) 炭酸カルシウムなどを溶かす。陶器や窓ガラスに使用できる。プラスチックは変色、金属はサビる恐れがある
    クレンザー、クリーナー(研磨剤入り) 厚みのあるものも削り取る。力を入れすぎないように注意 
    2016年06月16日 Copyright © The Yomiuri Shimbun


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