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    「抗菌加工製品」…どうやって菌が増えるのを抑えてるの?

    金属など 細菌の機能を停止

     「抗菌」をうたう加工を施した商品が、数多く出回っている。まな板に便器、洗面器、家電製品など多種多様だ。これらは、どうやって菌が増えるのを抑えるのだろうか。

     そもそも、抗菌の定義とは何か。抗菌剤や抗菌加工製品のメーカーなどで構成される一般社団法人抗菌製品技術協議会(SIAA)専務理事の平沼進さんは、「ある製品の表面で細菌の増殖を抑える機能や性質を指す」と説明する。細菌を死滅させる「殺菌」、除去する「除菌」とは異なる。

     同協議会加盟社の場合、細菌の増殖割合を一定以下に抑える抗菌効果を試験で確認している。その対象は大腸菌や黄色ブドウ球菌といった細菌で、同じ微生物でもカビなどの菌類やウイルスは対象外だ。

     抗菌加工には様々な方法がある。抗菌の仕組みに詳しい、徳島大学名誉教授で高麗こうらい微生物研究所長の高麗寛紀さんは「製品の素材により、抗菌剤を練り込んだり、表面を抗菌剤でコーティングしたりする」と話す。プラスチック製品では、表面に傷がついても効果が持続するように練り込む手法が多いという。

     抗菌剤として多くの製品に使われているのが、銀や銅、亜鉛、二酸化チタンなどの金属を利用したものだ。高麗さんによると、以下のような過程で抗菌剤が作用すると考えられるという。銀を使ったものを例に説明する。

     〈1〉製品の表面に細菌が付着すると、抗菌剤に含まれる銀の化合物と細菌の持つ水分が反応し、イオン化した銀が放出される〈2〉銀イオンが細菌の細胞膜を破壊したり、細菌内部のたんぱく質の構造を変化させたりすることで細菌の機能を停止させ、増殖を抑制する――というものだ。

     平沼さんは「細菌の増殖が抑えられれば、臭いやぬめりの発生を防ぐことにつながる。抗菌剤は、衛生的な生活環境づくりに役立ちます」と話している。

    信頼できる製品 表示マーク確認

     信頼できる抗菌加工製品を選ぶには、製品に表示されたマークを確認するとよい。

     これらの製品を扱う業界団体は、経済産業省の運用指針に基づき、効果や安全性に関する自主基準を設けている。抗菌製品技術協議会の場合、皮膚に触れた時に炎症を起こさないか、遺伝子に影響がないかなどの観点で安全性を測定し、基準をクリアした製品は「SIAAマーク」=写真右=を表示できる。

     同様のマークは、一般社団法人繊維評価技術協議会の抗菌の基準を満たした繊維製品に表示される「SEKマーク」=同左=などがある。

     抗菌効果について、高麗さんは「通常の使い方をしていれば、製品の耐用期間中は持続するように設計の段階で考慮されている」と話す。

     ただし、表面が汚れると抗菌剤が十分に働かず、効果を維持しにくくなるという。「効果を長持ちさせるため、表面の汚れを除くなど、掃除や手入れをしてほしい」と高麗さんは助言する。

    2017年02月16日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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