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    進化続ける冷凍食品、熱い戦い…手軽さそのまま

    「プチぜいたく」「健康」…品ぞろえ拡大

     冷凍食品の品ぞろえが広がっている。高級感を打ち出したものや、健康志向に応えた商品など顔ぶれは多彩だ。

     「チン」してすぐに食べられる手軽さはそのままに、消費者の嗜好しこうに合わせて進化を続けている。

     

    ☆高級路線

     イオンは昨年11月、フランス発祥の冷凍食品専門店「ピカール」の国内での展開を始めた。イタリアやベルギーなど欧州6か国で約1000店舗を構える人気の専門店だ。

     東京都港区の店舗では、パンケーキ(6個入り、税込み販売価格430円)やクロワッサン(10個入り、同843円)など手軽な商品から、フランスの家庭料理「サーモンのパイ包み焼き」(6皿分、同3219円)といった高価格帯まで約200種類の冷凍食品がそろう。女性客を中心に「家族でちょっぴりぜいたくな気分を楽しめる」と好評で、イオンは現在は都内3か所で構える店舗を首都圏に広げる予定だ。

     セブン―イレブン・ジャパンでは、米国産の黒毛牛肉を香ばしく焼き上げた自主企画商品「セブンプレミアム 牛カルビ焼き」(同298円)が好調だ。1月までの半年間の冷凍食品の売り上げは前年同期比で2割増だった。ファミリーマートとローソンも、この1年で麺類などの品ぞろえを1割ほど増やした。「保存料を使わないことも消費者に支持される理由」(ローソン広報室)という。

    ☆変わり種も

    • 冷凍食品専門店「ピカール」にはフランス家庭料理などが並ぶ(2月28日、東京都港区で)
      冷凍食品専門店「ピカール」にはフランス家庭料理などが並ぶ(2月28日、東京都港区で)

     健康志向の高まりに対応した商品も登場している。食品大手の明治は2月から、糖質を従来の半分程度に抑えた「サラミとオリーブのミックスピッツァ」(税込み想定価格376円)を発売。日本水産は、中性脂肪を減らす効果があるとされる成分を含む切り干し大根や筑前煮などの機能性表示食品を投入した。

     変わり種もある。味の素冷凍食品が2月に発売した「おにぎり丸」(同200円前後)は、直径5センチほどの半球状に凍らせたおにぎりの「具」。汁気を含むため家庭では作りにくいカレーや麻婆マーボー豆腐など5種類で、ご飯で包むと常温で自然解凍される。「野外スポーツをする子供たちのお弁当は、『おにぎり限定』の場合も多い。マンネリになりがちなおにぎりを変えたい」(岡本達也・家庭用事業部長)との思いがこもる。

    ☆食卓向け

     日本冷凍食品協会によると、冷凍食品が国内で浸透したのは、1964年の東京五輪で選手村に提供されたことがきっかけだった。その後、外食業界での利用が広がり、電子レンジの普及とともに家庭にも普及した。弁当の総菜としても重宝された。

     現在は少子化の影響で弁当向けは伸び悩んでいるものの、食卓に並ぶ大きめサイズの商品は成長し続けている。2015年の1人あたり消費量(約21キロ・グラム)は30年前の2・5倍を超える。矢野経済研究所によると、15年度の冷凍食品の市場規模は1兆3145億円で、過去5年間の平均伸び率は2・6%と堅調だ。同協会は「働く女性や高齢者世帯が増えることで、今後も手軽な冷凍食品へのニーズは高まる」とみる。食卓に添える一品を選ぶ楽しみも広がりそうだ。(黒木健太朗)

    2017年03月16日 Copyright © The Yomiuri Shimbun


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