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甘くない転職面接経験、技能シビアに判断ボーナスが支給されると、にわかに希望者が動き出すと言われる転職市場。新卒採用の際に多くの人は面接を体験しているはずだが、そのノウハウが転職の面接では通用しないこともある。新卒に比べ、より突っ込んだやりとりが多くなるというのだ。(大浦哲) 就職氷河期世代のA子さん(27)は、非正規社員として約2年半勤めたレジャー関係企業を6月で退社した。今は「正社員として責任を持たされる仕事がしたい」と、転職活動中だ。1度転職を経験しているA子さんは、「新卒の面接では『やる気』を見せれば良かったが、転職では経験とスキル(技能)がシビアに問われる」と痛感している。資格試験の勉強をしながら転職活動を続けている。 転職者に「即戦力」を求める採用側の面接は、将来性を見る新卒より具体的で突っ込んだやりとりになることが多い。「面接の達人・転職版」などの著書がある作家中谷彰宏さんは「転職者の面接は、期待が大きい分、新卒に比べて厳しくなりがち」と言う。 異業種からの転職も含め、女性を積極的に採用している三井生命保険東京ライフコーディネート部の八代慎一部長は「新卒のように『何でもやります』ではなく、これまでどんなやりがいを持って働いてきたか、それを今後の仕事にどう生かすかを具体的に語ってほしい」と話す。 「具体的」とは、例えば、過去の職場での実績を述べる際、数字を挙げたりすること。実績を数値化しにくい事務職などの職種だった場合は、気配りや思いやりといったことを自分がどう考えているか、経験を交えて話すとよいという。 一方で、自己アピールが過ぎると逆効果になることもある。特にキャリアアップを狙った女性が陥りやすいのが、経験にも能力にも自信があるため、自分を売り込むことに終始しがちになることという。 総合人材サービス会社・毎日コミュニケーションズ上席HR戦略コンサルタントで、企業の採用活動に助言している綿貫哲也さんは、「仕事はチームプレー。自分の経験だけに拘泥せず、様々な考えを受け入れられることもアピールすべき」と指摘する。 そのためには、「何か質問などはありますか」と尋ねられたら、面接のやりとりの中で気づいたことや感じたことを話すよう心掛けるとよい。中谷さんは「事前に用意した自己アピールや質問ではなく、『この人は短時間の面接でも何かを吸収しようとしているな』と印象づけることが大事」と話している。 転職者の面接では、経験や技能だけでなく、新卒者よりも高いコミュニケーション力が求められると言えそうだ。 転職サイトDODA(デューダ)の人材紹介サービスの新規登録者数は、毎月約1万2000人。3年ほど前から徐々に女性が増え始め、7対3だった男女比は現在6対4に近づいているという。サイトを運営するインテリジェンス(東京)広報部は「女性を積極活用する企業が増えている。景気回復による人手不足で、特にサービス産業が女性の中途採用に前向き」と分析。今後も女性転職希望者は増え続けると見ている。 転職者が面接に臨む際の注意点(綿貫さん、中谷さんらのアドバイスを基に作成) ◎「何となく職場を変えたい」「非正規ではなく、とにかく正社員に」といった気分先行の印象を面接官に与えない。 ◎在職中や以前勤めていた会社の悪口は厳禁。 ◎新卒の面接では、給与や福利厚生面などにこだわる印象を与えるとマイナスだが、転職の場合は条件面はきちんと聞く。面接の終盤で切り出す方が印象が良い。 ◎「何でもやります」という抽象的なPRは避け、「自分はこれができる」という手持ちの「カード」を何枚か準備する。 ◎面接の最後に「何か質問などは?」と促されたら、必ず応答する。 (2008年7月17日 読売新聞)
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