児童ポルノ、日本も「所持」禁止を

「世界の取り組みはまだ不十分」と日本に協力を求めるシルビア王妃(ストックホルムで)
スウェーデン王妃と単独会見
スウェーデンのシルビア王妃は、ストックホルムの王宮で読売新聞と会見し、世界的に深刻化している児童ポルノ問題について、「各国政府や民間団体、企業の連携の強化が重要」との認識を示した。
特に、日本の児童ポルノ対策に関し、個人がパソコンなどを通じて入手する「所持」の禁止など規制強化を求めた。
スウェーデンをはじめ欧米諸国では、児童ポルノの「所持」禁止が主流だ。日本でも「所持」の禁止を盛り込んだ児童買春・児童ポルノ禁止法改正案が与党から国会に提出されている。シルビア王妃は「所持の禁止は児童ポルノ対策に大きな意味を持つ。法改正を心から希望します」と述べた。
シルビア王妃は、「児童の性的搾取に反対する世界会議」に出席するなど、この問題に対する発言や活動を熱心に続けてきた。最初の世界会議がストックホルムで開かれた1996年当時と比べ、インターネットの普及などで、児童ポルノや人身売買などの被害が深刻化していると指摘。対策として、児童買春に反対する旅行・観光業界の行動規範や、違法な児童ポルノサイト閲覧を遮断する「ブロッキング」などの重要性を強調した。
今年は国連の「子どもの権利条約」採択から20年という節目の年でもある。「私たちは児童ポルノ問題から目を背けるわけにはいきません。問題解決に向けて、戦い続けるしかないのです。市民一人ひとりがこの問題に関心を持ち、問題のある画像や行為を見つけたら通報するなど、恐れずに行動してほしい」。また、「性的虐待の犠牲になった子どもを社会的に支援していくことも大切です」と語った。
(ストックホルムで、小坂佳子、写真も)
(2009年6月10日 読売新聞)