商品の誤使用、想定外も…業界団体調査
入浴剤でぬか漬け、瓶ビールを冷凍庫に
企業の消費者対応窓口の担当者でつくる社団法人「消費者関連専門家会議」(ACAP)は、寄せられた苦情や問い合わせをもとに、消費者への注意喚起などが不十分で誤使用につながった商品の事例をまとめた。
今年1月の調査で、食品、衣料品、電化製品などを扱う会員企業のうち、177社から計201商品について報告があった。
「振って崩して飲むタイプのゼリー飲料の中身を十分に崩さず、お年寄りや幼児がせき込んだ」「雨水などをはじくスプレーを狭い部屋で大量に使い、息苦しくなった」「湯気が見えない保湿用のスチーマーに顔や手を近づけ、やけどした」など、取り扱い説明書や表示での注意が不十分だった例が目立った。
ほとんどの場合、企業側は対策を講じており、例えば、「缶ビールを視覚障害者が清涼飲料水と間違えて飲んでしまった」というケースでは、ふたの部分に点字で「おさけ」と表示する改善につながった。
一方、企業側の「想定」を超えた使用実態がうかがえる事例もあった。「瓶ビールを冷凍庫で冷やし、瓶が割れた」「米ぬか入りの入浴剤を『ぬか漬け』に使った」「料理酒が塩辛いが大丈夫か」「あて布って何?」などで、消費者の知識や基本的な生活技術にバラツキが生じている現状が映し出されている。
調査を実施したACAP研究所長の柴田純男さんは、「企業側は、自社製品の誤使用を消費者のせいにするのでなく、それは、やむを得ないものとして対策を講じるべきだ。一方で、消費者自身も、日常生活での危険への感度を高め、生活知識や情報収集に積極的に努める必要がある」と話している。
(2009年7月2日 読売新聞)