父母会減り薄まる連携
春は潮干狩りやバーベキュー、夏休みにはキャンプ、秋は小学校のバザー、正月のもちつき大会――。学童保育「葛飾放課後ルーム」(千葉県船橋市、児童約100人)の父母会は年間を通じて様々な行事を行っている。
「親たちが集まってよく飲み会も開いてます」。父母会長の古川信吾さん(38)が笑う。「親同士のつながりがしっかりしていると、子どもがけんかをしたときなども、大きなトラブルは避けられます」
ここは、市が運営する学童保育。保護者は自主的に父母会を作り、様々なイベントを企画している。参加は任意だが、ほぼ全員が加入。保護者らは「行事を通し指導員とコミュニケーションが取れる」「他人の子どもでも顔が分かるようになった。悪いことをしてたら、しかりますよ」と活動の利点を挙げる。
船橋市は2000年に、市内36のすべての学童保育を、市が直接責任を持つ「公設公営方式」に変更した。現在は55か所。それまでは父母らで作る運営委員会に委託する方式だった。父母が運営に直接携わらなくなったことから、一部では父母会活動が低迷した。新設の施設には父母会がないところも多い。
同市学童保育連絡協議会の小川貴敏会長は「行政が学童保育を運営するようになっても、父母会は大切」と指摘する。しかし、全国的に見ると、学童保育の父母会の活動は低迷気味だ。全国学童保育連絡協議会(東京)の2003年の調査によると、父母会のない学童保育は約3割。公営の学童保育では4割強にのぼった。「出席率が悪い」「役員のなり手がいない」など悩みを抱える父母会も多い。行政や法人が運営する学童保育が増えていることが背景にあるようだ。
同協議会は一昨年、冊子「父母会ハンドブック」を発行、父母会の重要性を訴えている。
父母会の役割として、▽親同士交流し、子育てを支え合う▽指導員と話し合いながら、学童保育の生活を豊かにする▽学童保育の質の改善に取り組む――などを挙げる。設備や開設時間など改善してもらいたい点があれば、父母会で意見をまとめて要望することもできる。
「集会時には指導員から子どもの様子をたくさん聞く」など活性化のポイントや、会則の作り方、運営方法についても助言している。
愛知県立大学の近藤郁夫教授は「父母会活動を通じて、子どもが『激動の思春期』を迎えたとき、親以外に相談できる大人を見つけることもできる。親にとっても、地域とのつながりを取り戻すきっかけになる。子育ての悩みや喜びを語り合う場として学童保育の父母会に期待したい」と話している。



























