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    発言小町で話題になっている事柄を、専門家らの意見も交えながら掘り下げます。
    くらげっとリサーチ

    作れば納得 簡単!おいしい!「おにぎらず」の魅力

     発言小町の投稿の中から、気になる情報を取り上げる「くらげっとろじ~」。今回は、昨秋からネットで話題の「おにぎらず」の魅力について調べてきました。

     発言小町に「おにぎらず」が登場したのは、昨年11月の「おにぎり。海苔(のり)はパリパリ派?しっとり派?焼海苔派?味海苔派?」。このトピへの返信の中で、パリパリの海苔派ながら、「最近大流行の『おにぎらず』にハマってしまって。。。(中略)永遠に『おにぎり』と『おにぎらず』を愛します」という投稿が掲載されました。

     「おにぎらず」って何!?と調べてみたところ、三角や俵形などに「にぎる」おにぎりとは違い、海苔でご飯を「包む」形であることが判明。三角おにぎりの出来がいまひとつでも、これならそんな細かいことも気にしないで済むのでは……。そんな期待も込めて、「おにぎらず」について調べてきました。

    登場は二十数年前 ネットの力でクローズアップ

     「おにぎらず」が世に出たのは、1991年に出版された「クッキングパパ」(講談社)の第22巻。「超簡単おにぎり おにぎらず」と題して取り上げられたことがきっかけです。

     講談社によると、「おにぎらず」を考案したのは「クッキングパパ」作者のうえやまとち氏の奥様。家庭で作っていたものを、うえやま氏がレシピも交えて作品の中で紹介したのだそうです。ちなみに、ネーミングはうえやま氏によるもので、登場から二十数年後のブレイクに、「ネットで取り上げられてここまで話題になって驚いている。とてもうれしい」とのことでした。

     では、なぜネットで話題になったのか。きっかけを作ったのは、日本最大の料理レシピサイト「クックパッド」でした。

     クックパッドの人気の検索キーワードに「おにぎらず」が突然登場したのは昨年9月初旬。同社編集室でも「これは一体なんだ!?」という話になり、調べてみると、「クッキングパパ」で昔登場したレシピだということが判明。9月末にニュースで取り上げたところ、人気に火がついたのだそうです。

     同社の草深由有子編集長は、「『おにぎらず』という言葉がキャッチーなので、『これは何?』と思わず検索したくなるのが大きい」と、ネーミングの力を強調しています。実は、同社では昨年4月に同じようなレシピを「四角いおにぎり」と名付けて紹介したそうですが、その時にはこれほどの盛り上がりはなかったとのこと。「名前で気になって調べてみて、握ってないのが『おにぎらず』なんだと納得すると、誰かに話したくなる。今のSNSのコミュニケーションにはまったメニューだった」と分析しています。

    衛生的で簡単 子育て中にぴったりなメニュー

     「おにぎらず」の魅力について、クックパッドに「おにぎらず」のレシピを投稿している「rinatu」さんに話をうかがいました。rinatuさんは20年ぐらい前から、まだ幼かった子どもたちのために「おにぎらず」をよく作っていたのだそうです。どこで作り方を知ったのかは定かではないそうですが、今思えば、「クッキングパパ」の「おにぎらず」をどこかで読んでいて、記憶に残っていたのかもしれないと振り返ります。

     その後、子どもたちも独立。すっかり「おにぎらず」のことは忘れていましたが、「子どもが小さいときにとても役立ったメニューだったので、若い人たちに紹介したい」と思い立ち、2009年にレシピを投稿したのだそうです。

     長年作り続けている魅力の第一は「衛生的なところ」。おにぎりは、手をしっかり洗っても衛生的に気になるところがあったそうですが、「おにぎらず」はご飯をしゃもじで海苔の上に盛りつけ、ラップを利用して包むため、手を触れることなく完成するところがお気に入りなのだそうです。

     また、おにぎりよりもいろいろな具が入れられるところも魅力のひとつ。基本的には四角い形なので、トンカツなどフライも楽々はさめ、具材にはおにぎりにないバリエーションが広がります。「昔から作っていたものがこれだけ話題になってびっくりです。アレンジしやすいので、こういうふうに広まったのだと思います」と話していました。

    具材選ばず ホームパーティーにも

    • 料理研究家のほりえさわこさん
      料理研究家のほりえさわこさん

     「簡単に作れる」ということで、料理研究家のほりえさわこさんに実際に作っていただきました。

     ほりえさん流「おにぎらず」は、まずご飯にあらかじめ塩を適量混ぜ込んでおきます。ご飯の準備ができたら、ラップを広げ、その上に手巻き用海苔を置き、海苔の上にご飯を広げます。「この際、のりしろのように、ふちの部分はご飯を広げずに空けておいてください」とほりえさん。ここを空けておくことで、ご飯がはみ出さず、きれいに仕上がるそうです。

     準備ができたら、いよいよ具材です。今回は、いろいろな具材をアレンジしましたが、中でもぜひご紹介したいのが「豚肉とピーマンのいため物」で、名づけて「豚ピー」。味付けした細切りの豚肉に片栗粉をまぶし、ピーマンを混ぜて電子レンジで1分。フライパンを使わずとも、片栗粉のおかげで豚肉がプリッとしたおいしいいため物ができあがりました。これをさきほどのご飯の手前半分に広げるように置き、ラップごと二つ折りにします。

     「このとき、端をぴたっとラップごと密閉するように包むのがコツ」(ほりえさん)。少し時間を置いて海苔がしっとりしたら、包丁で二つに切って切り口を上にして並べます。 「おにぎらず」を切る際、「ペーパータオルをぬらして軽く絞ったものを用意し、切るたびに包丁を拭くと、切り口がきれいに仕上がる」とのことです。ほんのひと手間ですが、仕上がりが違うのでぜひお試しを。

    • 端をぴたっとラップごと密閉するように包む
      端をぴたっとラップごと密閉するように包む

     あっという間にできあがり。忙しい朝、お弁当用に作るのにもぴったりだと感じました。「手間がかからないのに、ボリュームもたっぷり。具をしっかり食べてほしいけど、おにぎりには向かないという具材もありますが、『おにぎらず』ならば何でもOK。冷めたコロッケや、天ぷらを天つゆに浸して『おにぎらず』にするのもおいしいですよ」とほりえさん。すぐに食べるならば、半熟の目玉焼きなども具材としておすすめだとか。

     四角いフォルムもかわいらしいし、彩り鮮やかな具材をそろえて作ると、ちょっとしたホームパーティーにも使えそうです。あなたもさっそく作ってみませんか。 

    おにぎらず

    ・ご飯…300g(4個分)
    ・塩…小さじ1/2弱
    ・手巻き用海苔…4枚

    1.ラップの上に海苔を置き、その上に、フチを少しのりしろに残してご飯を広げます。


    2.ご飯の上に具をのせてラップごと半分に折って包み、海苔がなじむまでおく。


     包丁で二つに切って盛り付けても、持ち歩き用にラップに包んだままでもOK。


    具のバリエーション(1個分)

     ほりえさんお薦めの具のレシピです。


    目玉焼きチーズ

    ・卵…1個
    ・スライスチーズ…1枚
    ・バジルペースト…適量

    1.オリーブ油少々をフライパンに温め、卵を割り入れる。中火で2分加熱し、裏返し、スライスチーズを半分に折ってのせ、蓋をして1~2分加熱する。

    2.ご飯の上にのせてバジルペーストも加える。

     

    ふわふわたまご

    ・卵…1個
    ・砂糖…小さじ1
    ・塩…少々
    ・マヨネーズ…小さじ1
    ・高菜の漬物…適量

    1.卵に調味料を入れてよく混ぜ、フライパンで大きくいり卵にする。

    2.高菜の漬物を絞って、(1)と一緒にご飯の上にのせる。

     

    豚ピー

    ・豚肉切り落とし…20g
    ・ピーマン…1個
    ・砂糖…小さじ1
    ・しょうゆ…小さじ1
    ・片栗粉…少々

    1.豚肉は細切りにして耐熱容器の中で砂糖、しょうゆ、片栗粉をもみ込み、細切りにしたピーマンと混ぜる。

    2.ラップなしで(1)をレンジに1分かけて全体をよく混ぜる。

    3.ご飯の上にのせる。お好みで七味をふっても。

     

    にんじんとえのきのきんぴら

    ・えのき…20g
    ・にんじん…20g
    ・しょうゆ…小さじ1
    ・砂糖…小さじ1
    ・かつお節…適量
    ・ごま油…少々
    ・ゴマ…小さじ1

    1.えのきは3センチの長さに切り、にんじんも3センチの長さの千切りにする。

    2.耐熱容器に(1)を入れ、しょうゆと砂糖、ごま油をかけてラップなしで1.5分加熱し、かつお節を混ぜる。ゴマを指で軽くつぶしながら加えて、ご飯の上にのせる。

     

    梅きゅうりチーズ

    ・梅干し(種を取ってたたく)…小さじ1/2
    ・かつお節…小さじ1
    ・きゅうり…3センチの長さのたて半分
    ・スライスチーズ…1枚

    1.梅とかつお節を混ぜておく。きゅうりは半分に切り、チーズと一緒にご飯にはさむ。

     

    サーモンとアボカド

    ・スモークサーモン…2~3枚
    ・アボカド…1センチの半月切り2枚
    ・しそ…適量
    ・ゆずこしょう(お好み)

    1.サーモンとアボカドとしそをご飯に並べて、はさむ。お好みでゆずこしょうを入れても。

    2015年01月29日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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