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    発言小町で話題になっている事柄を、専門家らの意見も交えながら掘り下げます。
    小町の法律相談

    Q.新築の家で来客が酔って「おもらし」、リフォーム代を請求できる?

     新築の家の廊下で、夫の友人に「おもらし」をされた! そんな投稿が、発言小町の法律相談コーナーに寄せられました。

     トピ主によると、先日、新築の家に、夫の友人とその友人のAさんが来た際、あろうことか、酔ったAさんが午前4時ごろ、廊下でおもらしをしてしまったそうです。午前7時頃に、トピ主の息子が気付いて拭きましたが、床にシミが残り、じゅうたんとカーテンも汚れてしまったそう。

     トピ主は、「何度拭いても気持ちが悪いので、じゅうたんとカーテンは破棄し、床と壁紙はリフォームすることにしました」と語っています。Aさんは保険に入っておらず、家の火災保険で直すことになりましたが、Aさんは「酔ってて覚えてない、弁護士に相談したらクリーニング代だけでいいと言われた」と言って、謝らないそうです。

     「酔って覚えてなければ何をしてもいいんでしょうか? クリーニング代で妥当でしょうか?」と憤慨するトピ主に対して、レスでは「弁護士を立てます。気持ち悪い奴許せませんね。そいつは出入り禁止です」という意見や、「感情論としては、トピ主の気持ちは分ります。ですが、絨毯(じゅうたん)とカーテンは別にして、床と壁紙のリフォームに関してはどうかなって思いました」などの指摘がありました。

     今回のケースで、トピ主はAさんに対して、汚れてしまった床や壁紙のリフォーム代を請求できるのでしょうか。近藤公人(きみひと)弁護士に聞きました。

    トピはこちら⇒「家を汚されました」

    A.クリーニング代は請求できるが...

     少なくとも夫の友人には過失があると思われますので、不法行為責任として、原状回復するための補修費用を請求できます。問題は、原状回復義務として、どこまで認められるかです。

     ところで、刑事事件で、食器に放尿したことについて、器物損壊罪が成立した事例があります。この事例では食器は物理的に壊れていませんが、食器という物の性質上、放尿された食器は到底使用できず、食器の「効用」が失われたとして、器物損壊罪が成立しました。

     今回のケースで、汚れやシミがついたというじゅうたん・カーテン・床・壁紙が、それぞれの「効用」を失ったと言えるのでしょうか。少なくとも、性質上、食器と同一レベルには扱えず、器物損壊罪は成立しないと思います。

     したがって、賠償請求ができる範囲は、基本的には原状回復としてのクリーニング代のみで、買い換えやリフォーム代は請求できないと思います。ただ、クリーニングをしても嫌な思いは残るでしょうから、若干の慰謝料は請求できるかもしれません。

     クリーニングをしても、臭いやシミ跡が残っていれば、原状回復していないことになりますので、買い換え費用やリフォーム代を請求することができるでしょう。しかし、リフォーム代があまりにも多額な場合には、クリーニング代と慰謝料しか請求できない可能性もあり得ます。

    【取材協力弁護士】
    近藤(こんどう) 公人(きみひと)弁護士
    モットーは「依頼者の立場と利益を第一に」。滋賀県内では大きな法律事務所に所属し、中小企業の法務や、労働事件、家事事件など、多種多様な事件をこなしている。
    所在エリア:滋賀大津

    事務所名:滋賀第一法律事務所

     

    ※この記事は法律相談サイト「弁護士ドットコム」とのタイアップ企画です。大手小町の掲示板「発言小町」に寄せられた相談に弁護士が回答します。相談はこちらからお寄せください。

     

    2016年07月29日 Copyright © The Yomiuri Shimbun


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