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    発言小町で話題になっている事柄を、専門家らの意見も交えながら掘り下げます。
    小町拝見

    「仮面」と「素顔」の使い分け…香山リカ

     「人によって態度を変える女性」というテーマも、人間関係の問題では定番のひとつ。その多くは、好感を持つ男性や力のある人の前では「優しくてカワイイ女」を演じ、同性や立場が下の人の前では意地悪だったり自分中心だったり、というパターンだ。「付き合っている彼女の知らない一面を見てしまいました。」というトピ主は、交際半年になる相手の思わぬ姿を目撃し、幻滅したそうだ。


     しかし、考えてみれば「人前での自分」と「素顔の自分」が違うのは当たり前。前者は「ペルソナ(ラテン語で仮面)」と言われ、逆にそれがきちんとできていないために本音丸出しで周りを傷つけ、自分も生きづらい、というケースがしばしば診察室では問題になる。つまり、自分を取り繕ったり演じたりするのは、ある程度までなら自分も周りもハッピーに生きるためには必要なことなのだ。

     とはいえ、ペルソナと素顔が違いすぎたり、素顔が問題ありすぎたりすると、今回のトピ主のような人に見破られたり、自分もギャップに疲れきったりする。では、どうするか。まず自分で「これはペルソナの部分」ときちんと意識して振る舞い、ときには素顔もチラリと見せること。そして何より素顔の自分も“イイ女、カワイイ女”になれるよう、心を磨き続けることだ。

     さらなる理想は、ペルソナはクールで厳しいが、素顔になると思いのほか穏やかで優しい、という通常の逆バージョンか。これなら素顔がバレても安全どころか、「仕事の鬼の彼女だけど、週末は子ども支援のボランティアしてるんだって」とますます評判がアップするはず。

     この春はあなたも「ペルソナはバリバリ、素顔はほんわか」のギャップ女を目指してみてはどうだろう。

    香山リカ(かやま・りか)
     精神科医、立教大教授。1960年、北海道生まれ。豊富な臨床経験を生かし、新聞やラジオ、テレビなど様々なメディアで、現代人の心の問題について発言している。
    2017年03月13日 Copyright © The Yomiuri Shimbun


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