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    発言小町を基に、少子化ジャーナリスト・白河桃子さんが社会現象などを分析します。

    SMAPを見られない日常の始まり…スターとチャリティーのこと

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      写真と本文は関係ありません

     ふと気づいたらもう1月も中旬。みなさま、本年も「スパイス小町」をよろしくお願いいたします。

    「発言小町」を検索してみると…

     さて、年末の振り返りをやっていなかったので、昨年の話題になった人や「こと」を発言小町で検索してみました。

     まずは「不倫」。2016年は「ゲス不倫」という言葉が生まれ、そして、しっかり定着した年でもありました。もともとこの言葉が生まれるきっかけとなった二人の騒動が一段落した後も、「ゲス不倫」という言葉はひとり歩き。逆に“一般化”したせいで、本家二人の騒動が忘れられる速度も速まったのではと思います。

     小町では「ゲス不倫」は検索してもみつからなかったのですが、不倫についてのトピは常にあります。1年間で検索してみると「不倫」のトピは537件。妻の不倫も夫の不倫も両方ありました。

     「夫」という言葉で検索をかけると1万190件。一方、「妻」は3630件でした。ちなみに本文中も含めた「ワード」ではなく、「トピタイトル」に絞って検索しても、「夫」は「妻」の3倍ありました。

     小町では、夫への言及が妻の約3倍。これはおもしろいと思ってさらに検索。

     「子どもまたは子供」では、あわせて1万件以上です。小町ユーザーの「関心」というか、「心配」や「怒り」の矛先は子どもと夫……女性が多いメディアなのでうなずけます。

     「ママ友」「上司」も怒りの矛先が向かいやすい対象。どちらも1000件以上ありました。「義母または(しゅうとめ)」はあわせて2500件ぐらい。「幸せ」(4000件以上)、「お金」(6200件弱)、「愛」(1万件弱)――そのほか「結婚」や「離婚」なども、頻出するワードでした。

     また小町は「仕事をする人」のメディアでもあります。パワハラ、セクハラにまつわるトピもよく目に留まります。

     大ヒット映画やドラマでトピが複数投稿されているのは、NHK大河ドラマ「真田丸」、映画「君の名は。」「この世界の片隅に」、そしてTBS系ドラマ「逃げ恥」(「逃げるは恥だが役に立つ」)ですね。

     興味があって「トランプ」も検索したのですが、出てきたのは「カードゲームのトランプ」のみ! 世界を揺るがせたトランプ大統領誕生も、小町ユーザーの関心はあまり引かなかったようです。

    スターが社会を動かす力はすごい!

     そして「SMAP」。これは小町にもたくさんトピが立っていましたね。みんなに愛されたSMAPも、ついに12月31日をもって「解散」……。トピタイトルだけでも20件ほどありました。

     年末に一番驚いたのは、SMAPファンによる「クラウドファンディング」。インターネット上で寄付を呼びかけるもので、わずか1週間に4000万円を集め、SMAPへの愛をうたった8ページもの新聞広告を出したのです。

     その広告には、SMAPが最後まで大事に取り組んでいた「東日本大震災復興への寄付」を募る呼びかけもありました。

     こうした動きをみるにつけ、スターとチャリティーについてすごく考えさせられました。クラウドファンディング1週間で4000万円は、史上最高記録だそうです。また、その前にファンが行っていた署名運動も37万人分が集まりました。

     私が今、取り組んでいる「長時間労働撲滅」の署名は、まだ4万人。改めて「スター」である人たちのソーシャルインパクトについて注目しました。

     海外ではスターはチャリティーに熱心です。日本だと「偽善ととられるのでは?」と危惧する人もいますが、スターだって人間。離婚しようが、恋愛でスキャンダルを振りまこうが、困っている人のために何かをしようとする気持ちは尊いし、彼らの力が必要とされることもある。求められるなら、しっかりそのインパクトを活用しようという覚悟があるようです。

     また自分たちの影響力の大きさも自覚した上で、「自分の意見」を言います。政治的な発言もします。社会的な活動にも参加します。

     一方、日本のスターは事務所の力が大きいということもあるのか、なかなか自由が利かないと聞きます。ひっそりとやっている人はいても、災害時をのぞけば、大々的に寄付を呼びかけたり、特定の活動を応援したりする人は少数派ではないでしょうか。やったとしても公式の仕事としてやることが多いようです。

     日本のスターはもっと意見をもってほしい。テレビに頻繁に登場する人たちは、自分の影響力を駆使して、もっとチャリティーに取り組んでもいいのではないでしょうか?

     SMAPの新聞広告が出たあと、「知らなかったから参加できなかった。せめてSMAPが推薦しているところに寄付しよう」とツイートしていた人もいました。こんなに影響力を持つスター……今後出てくるのでしょうか?

     さて、いよいよ成人式も終わり、2017年も日常に戻ります。もうテレビでどのチャンネルでも「SMAP」の姿は見られない。そんな2017年が始まるんですね。

     今年はどんな話題がでてくるのでしょうか? 「愛」と「お金」と、そして「幸せ」を追求する小町のみなさまとともに、歩んでいきたいと思います。

    2017年01月11日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
    プロフィル
    白河桃子 (しらかわ・とうこ
     少子化ジャーナリスト・作家。相模女子大客員教授。「一億総活躍国民会議」委員。東京生まれ、慶応義塾大学卒。婚活ブームを起こした「婚活時代」(山田昌弘共著)は19万部のヒットとなり、流行語大賞に2年連続ノミネート。著書に「妊活バイブル」(講談社新書)「女子と就活」(中公新書ラクレ)「産むと働くの教科書」(講談社)「格付けしあう女たち」「専業主婦になりたい女たち」(ポプラ新書)など。「仕事、出産、結婚、学生のためのライフプラン講座」を大学等で行っている。最新刊は「専業主夫になりたい男たち」(ポプラ新書)。公式ブログ:http://ameblo.jp/touko-shirakawa ツイッター:@shirakawatouko
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