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    家族葬 誰を呼ぶべきか

    故人の兄弟姉妹 声かけを

    • 少人数で行う家族葬の会場の一例(公益社提供)
      少人数で行う家族葬の会場の一例(公益社提供)

     家族を中心とした小規模の葬儀「家族葬」が増えている。

     親戚や友人、知人も呼ぶかどうかは様々だが、呼ばなかった人には家族葬で済ませたことをはがきで知らせるなど、配慮を心掛けたい。

     葬送ジャーナリストの碑文谷創ひもんやはじめさんによると、家族葬は、故人をよく知る人たちでこぢんまりと温かく送るための葬儀。参列者数は数人から数十人まで幅広い。多くの葬儀会社が家族葬に関するプランを用意している。

     葬儀は高度成長期に大人数化し、会葬者の多くが故人をよく知らないということもあった。こうした状況に対し、「亡くなった人をよく知る人を中心にお別れをしたいと、1995年頃に家族葬が登場した」と碑文谷さん。

     最近は、子どもに迷惑を掛けたくないと考えたり、蓄えが少なかったりする高齢者も多い。こうした事情も、簡素に済ませる家族葬の増加につながっているという。

     家族葬にするかどうかは、故人が生前に伝えているか、希望する葬儀などの内容を記しておく「エンディングノート」に書いていれば、それを尊重するとよい。何もない場合は、遺族が決める。

     家族葬に誰を呼ぶかは人それぞれ。エンディングノートに葬儀に来てほしい人が記してあれば、それを参考にする。

     こうしたものがなければ、まずは故人の兄弟姉妹に声をかける。当然のように思えるが、碑文谷さんによると、子どもが親の葬儀で、「よく知らない親戚だから」と親のきょうだいを呼ばない例があるという。「故人から見て近しい人たちで行うのが、本来の家族葬の意図。たとえ疎遠になっていても、きょうだいには声をかけるのがよい」と指摘する。その他の親族は故人との親しさで判断しよう。

     また、葬祭業界大手、公益社の葬祭研究所主任研究員、安宅あたぎ秀中さんは「近所の人や故人の友人などがいれば、呼びたい人を呼びましょう」と助言する。家族葬という言葉にとらわれず、故人を弔いたい人の思いを遂げられる場にするのが大事だという。故人の友人については「遺族が思い浮かぶ範囲で、故人と親しかった人に声をかけて」と安宅さん。

     呼ばなかった人には、家族葬を行ったことをはがきなどで伝えるのが礼儀だ。

     葬祭印刷会社の和邑かずむらによると、はがきの形式は葬儀の時期によって異なる。9月以前なら、家族葬にしたことを簡潔に伝える「事後通知状」=写真下=を送ることが多い。10~11月なら、「家族葬にしました」という一文を入れた喪中はがきを送るといい。

     喪中はがきを送らなかった人から、故人あての年賀状が届くこともある。その場合は、寒中はがきで知らせる。

     こうしたはがきを受け取った人から「焼香をさせてほしい」と連絡が来たら、「弔いたい人の焼香を断るのは不作法なので、なるべく焼香してもらって」と安宅さんは話す。

    家族葬のポイント
    ・参列者は数人から数十人と幅広い
    ・故人のきょうだいには出来る限り声をかける。友人知人を呼んでもいい
    ・呼ばなかった人には、事後通知状や喪中はがきを送る。年賀状を受け取った相手には寒中はがきで伝える
    ・通知状を受け取った人が「焼香させてほしい」と訪ねてきたら、なるべく焼香してもらう
    (碑文谷さん、安宅さんなどの話を基に作成)
    2015年09月24日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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