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    「お薬手帳」電子版サービス広がる

    ネットで履歴確認 長期保存

    • 「日薬eお薬手帳」の画面。QRコードをスマホのアプリで読み込むと調剤情報が端末に保存される
      「日薬eお薬手帳」の画面。QRコードをスマホのアプリで読み込むと調剤情報が端末に保存される

     処方された薬の名前や量などを記録する「お薬手帳」の電子版サービスが広がり、来年度からは診療報酬の加算対象になる。スマートフォンやインターネットで処方薬の履歴を確認でき、飲み忘れ防止のアラーム機能などもある。上手に活用したい。

     お薬手帳は、薬の名前や用法、薬局名などを記入する小冊子で、薬局で配られる。電子版は紙の手帳を補完するものとして、導入する調剤薬局が増えてきた。スマホの端末かクラウド上のサーバーに処方薬のデータをまとめて長期間保存でき、管理もしやすい。利用は無料だ。

     調剤チェーン、日本調剤(東京)の「お薬手帳プラス」は4万人以上が利用している。日本薬剤師会(東京)常務理事の田尻泰典さんは「長期のデータがあれば、薬剤師はより適切な服用の指導ができる」と話す。

     薬局によって導入している電子版サービスは異なるが、主なものは、既往歴やアレルギーの有無、市販薬の服用なども記録できる。薬を飲む時間を知らせるアラーム機能で飲み忘れを防ぎ、家族の薬も管理できる。

     スマホにデータを保存する際は、専用のアプリをダウンロードし、アプリで保険調剤明細書などに印字されたQRコードを読み込むか、薬局に置かれている非接触型カードリーダーにスマホをかざして調剤情報を保存する。スマホは常に持っている場合が多く、旅先など急な利用でも対応できる。ただ、紛失や破損でデータを失う恐れもある。

     サーバーに保存する場合は、薬局の端末で手続きする。ネットにつながる環境でパソコンなどからデータを閲覧でき、スマホのような紛失の恐れがない。スマホとサーバーの両方にデータを保存できる電子版もある。

     各電子版の独自の機能にも注目したい。日本保険薬局協会(東京)が推奨する「お薬情報玉手箱」は検診の結果を記録できる。同協会専務理事の皆川尚史さんは、「自分の体のことを総合的に把握でき、薬剤師にも相談しやすい」と話す。病院で受け取った処方箋の情報をアプリなどで薬局に送信し、待ち時間を短縮できるものもある。

     現在は紙の手帳だけが診療報酬の加算対象だが、2016年度の診療報酬改定で、一定の条件を満たした電子版も加算対象になることが決まった。紙と併用ではなく、電子版だけでの利用もできるようになる。

    主な電子版と特徴
    名  称 サービス主体 利用可能な薬局数 特  徴
    日薬eお薬手帳 日本薬剤師会 一部を除き利用可 指定期間内の薬をまとめて表示
    お薬情報玉手箱 日本保険薬局協会・ニッセイ情報テクノロジー 約500 検診などの健康記録、医療辞典
    お薬手帳プラス 日本調剤 約520 ジェネリック薬品の有無や差額表示
    おくすりPASS アイセイ薬局 約300 実際に服薬したかどうかの記録
    ヘルスケア手帳 パナソニックヘルスケア 約600 薬局への処方箋送信
    電子版の活用のポイント
    ・アラーム機能で飲み忘れを防ぐ
    ・既往歴や服用している市販薬も記録して、より適切な処方や調剤につなげる
    ・子どもや高齢の親など家族の分も一緒に管理する
    ・スマホの端末にデータを保存する場合は、バックアップをしておく
    ・電子版サービスに対応していない薬局もあるので注意する
    (田尻さん、皆川さんの話をもとに作成)
    2016年02月18日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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