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    学資保険 貯蓄重視型「戻り率」に注目

     子どもの教育費に手堅く備えられるとして、学資保険の人気が高まっている。なかでも、支払った保険料の総額を上回る保険金が受け取れるタイプに注目が集まる。ただ、マイナス金利の影響で、今後こうしたメリットが薄れる可能性もある。加入する前によく確認をしたい。

     学資保険は、子どもの教育資金をためることを目的に、親が入る保険だ。保険料が毎月積み立てられ、子どもの大学入学時や20歳になった時などに保険金を受け取れる。親に万一のことがあれば、その後の保険料支払いは免除されるが、子どもは保険金を予定通り受け取れる。こうした生命保険の機能も備わっている。

     ソニー生命保険が高校生以下の子を持つ親に実施したインターネット調査では、教育資金を学資保険で準備している人は、2014年の54・0%から、16年には60・6%と増えた(各年とも約750人回答)。

     選んだ理由は、「堅実だと思った」(71・2%)が最も多い。「銀行預金より利回りが高いことが多く、まとまったお金が、大学入学時など必要な時期に受け取れる点が好まれているようだ」と同社の担当者は話す。

     学資保険は、親が死亡した際などの備えを手厚くし、その分保険料が高めの「保障重視型」と、保障は最低限に絞るが、保険料を払い終えてもその総額を上回る保険金を受け取れる「貯蓄重視型」の2タイプがある。多くの保険会社は、保険金額を保険料総額で割ったものを「戻り率」と呼ぶ。戻り率が100%を超えるものが貯蓄重視型だ。

    開始年齢早いほど有利

     明治安田生命保険が現在取り扱い中の学資保険「つみたて学資」を例にとる=表=。30歳男性の場合、子どもが0歳の時に加入し、月4万1129円の保険料を5年(計約247万円)支払うと、子どもが18歳になってから4年間、毎年75万円を受け取れる。保険金額は計300万円で、戻り率は121・5%になる。

     契約者が30歳男性で、保険金も同じ300万円のプランでも、子どもが6歳の時に加入し、月2万5327円の保険料を9年(約274万円)払う形にすると、戻り率は109・6%に下がる。

     保険会社は学資保険の保険料を運用して増やし、保険金として戻す。運用期間が長いほどお金を増やしやすいので、戻り率を高くできる。加入者側からすれば、子どもの年齢が低いうちに学資保険を始め、短期間で払い終える方が、保険料の総額が少なくて済む。

     ただ、ファイナンシャルプランナーの山田茂睦さんは「マイナス金利の影響で保険会社の運用は難しくなっており、各社は今後、学資保険の戻り率を引き下げたり、販売を中止したりする可能性もある」と指摘する。

     加入を検討している人は、こうした動きにも注意しながら、自分に合った商品を選びたい。

    学資保険の特徴
    ・親に万一のことがあれば、以後の保険料支払いは免除となり、保険金は予定通り受け取れる
    ・支払った保険料より多くの保険金を受け取れる「戻り率」の高いタイプが人気
    ・戻り率は、子どもが小さい時に入るほど高くなる
    ・中途解約すると元本割れする可能性もある
    (山田さんなどの話を基に作成)
    2016年03月31日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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