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<4> 「学ぶ親」から学ぶ子子どもたちと雑談していると、家庭の話題になることがある。中1を担任した時だが、A子が「うちのお母さんが描きました」と、絵手紙を見せてくれた。季節の草花が、大胆な構図で描かれていた。 それを見たB美が「うわー、きれい。上手ね」と言い、私も、そこにいた数人も「すごい」と感嘆した。「そうでもないよ。今度、B美にも描いてもらってあげようか」とA子は得意げだった。 するとC男が、「うちの母は『何とか合唱団』というのに入って、毎日練習しています。うるさいんです。この前、市民音楽祭で発表しました」と教えてくれた。「いい趣味ですね。先生も今度、聴いてみたいな」と応じると、うれしそうだった。 その後、ひとしきり親の話が続いた。その話を聞きながら、子どもは親には立派であってほしいと願っているんだな、と実感した。だから、「そうでもないよ」「うるさいんです」とけなしながらも、本心では親が何かに打ち込む姿を誇らしく思い、誰かに伝えたくなるのだろう。 小1の子どもに「家の中で一番勉強しやすい場所は」という調査をしたところ、「親が料理している台所の近く」が1位だったという。 親がそばにいる安心感と、親も自分もそれぞれの仕事や活動をしているという一体感が、子どもにやる気を起こさせるのだろう。 中学生も同じような心理ではないだろうか。 PTAで、「家で勉強しない。どうしたら、自分から勉強するようになるか」という話題になった時、この話を紹介した。 親は「勉強しなさい」という代わりに、子どものそばで、読書や手芸など自分の趣味に励めばよいと思う。 親の学ぶ姿、集中する姿が、子どもの勉強への意欲を引き出すと思うからである。(国)
筆者は、中学校の男性教諭です。 (2007年2月19日 読売新聞)
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