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    学校 モノ・風景

    読者の回想…感謝いっぱい ランドセル

    読売新聞教育部

     読売新聞教育面で4月にスタートした「学校モノ・風景」に、読者から手紙やメール、ファクスが届いた。戦中戦後の子ども時代などを振り返った貴重な「証言」も目立つ。

    革製ソファのカバーで手作り

    • 昔の学用品などを集めた唐沢博物館には、厚手の加工紙で作ったランドセル(右)や植物のツルで編まれたランドセルが所蔵されている(東京都練馬区で)=池谷美帆撮影
      昔の学用品などを集めた唐沢博物館には、厚手の加工紙で作ったランドセル(右)や植物のツルで編まれたランドセルが所蔵されている(東京都練馬区で)=池谷美帆撮影

     学用品などの今昔をたどる「学校モノ・風景」では、初回に取り上げた代用品のランドセルに関するエピソードが相次ぎ寄せられた。

     「叔父たちにもらった『二つのランドセル』を思い出した」と手紙につづったのは、神戸市の岡本泰子さん(75)。神戸大空襲で焼け出され、終戦直後の1946年春、疎開先の滋賀県で新入学を迎えた。父はシベリアに抑留中で、近くに住む叔父が京都で買ってきたのが、竹を編んだランドセル。裏に母が着物の端切れを張ってくれたが、「竹は重くて硬く、背中が痛くなった」という。

     その後、別の叔父が勤務先で不要になった革製ソファのカバーで、ランドセルを手作りしてくれた。「ランドセルには、子どもを大切に思う大人たちの気持ちが込められている。亡き二人の叔父には今でも感謝の気持ちでいっぱいです」と話す。

     和歌山県岩出市の山本美智子さん(73)は戦後の48年に小学校に入学した。段ボールのような薄茶の紙でできたランドセルに、叔父が絵の具でチューリップを描いてくれた。「戦争の傷が癒えない頃。多くの子は風呂敷包みなどで通っていた」と回想する。

    鉄筆で台本

     ガリ版を取り上げた回にも、多数の思い出が寄せられた。東京都北区の自営業阿久津健さん(49)は小学校低学年の頃、「お楽しみ会」の劇の台本を鉄筆で書いたエピソードを寄せた。「自分で書いたものを大量に印刷できるので、すごいなあと感じたのを覚えています」と振り返った。

     今後も、「学校モノ・風景」では、読者の声を紹介していきます。
     エピソード・氏名、電話番号などを明記し、〒100・8055 読売新聞東京本社教育部へ。ファクス03・3217・9908.メールは kyouiku@yomiuri.com
    2015年06月02日 08時00分 Copyright © The Yomiuri Shimbun