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    スクールデイズ

    サッカー経験 芝居に生きる…勝村政信さん

    聞き手・高山千香

    俳優

    • 勝村政信さん(加藤祐治撮影)
      勝村政信さん(加藤祐治撮影)

     小学生の頃は内向的でした。

     父がコーチを務めていた地域の野球チームでソフトボールと軟式野球をしていましたが、兄にくっついていただけ。父には、「大きい声であいさつしろ」とよく叱られました。

     それだけに、小学校の3・4年生の担任だった神近かみちかゆき先生が優しく、話をしっかり聞いてくれた時は、初めて自分をちゃんと理解してくれる大人に出会えた気がしました。友達と先生の家にお邪魔したことがあるのですが、ご主人が画家ということもあって、家のインテリアに驚きました。椅子の上にフルーツが飾ってあったり、当時は珍しい間接照明だったり。憧れました。

     少しずつ野球も上達し、小学6年生でチームのキャプテンになり、地元の軟式野球大会で優勝しました。友達には中学でも当然野球を続けると思われていたんですが、サッカー部に入りました。野球はもうやりきった、と思ったんです。

     サッカーをするようになって、チーム内でのコミュニケーションがいかに大切か、感じるようになりました。仲間がどう動くか想像し、自分がいるべき場所を考えて動くポジショニングが必要ですから。高校でもサッカーを続け、今も週1回は社会人チームでサッカーをしています。

     芝居もサッカーに似ているんですよ。常に想像力を働かせ、自分の立ち位置などを考えなければなりません。やり取りするのがボールではなくて言葉だということと、勝ち負けがないこと以外は、ほぼ同じだといえます。

     俳優業の他に、サッカー番組の司会などもしていますが、中学生の時からサッカー雑誌を読んだり、映像をたくさん見たりして勉強した知識のおかげで、ゲストのサッカー選手らから「よく知ってますね」と言われることもあります。子どもの頃の経験が、今すごく生きています。(聞き手・高山千香)

    プロフィル
    かつむら・まさのぶ
     1963年、埼玉県生まれ。劇団第三舞台に入り、その後、退団。蜷川幸雄さんや野田秀樹さんが演出する舞台のほか、映画、テレビで幅広く活躍する。テレビ東京のサッカー番組「FOOT×BRAIN」では、司会を務めている。

     (2015年6月25日付読売新聞朝刊掲載)

    2015年06月29日 08時00分 Copyright © The Yomiuri Shimbun