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    スクールデイズ

    大学受験失敗、失恋を力に…村井美樹さん

    聞き手・飯田達人

    女優

    • 村井美樹さん(安斎晃撮影)
      村井美樹さん(安斎晃撮影)

     小学校1年生の時、母親が子どものミュージカル劇団の公演に連れて行ってくれました。小さい子がすごく生き生きと舞台で歌ったり踊ったりするのを見て、私も入団しました。

     本番のクリスマス公演に向けて、毎週日曜日に昼から夕方まで稽古をしました。舞台の上で自分とは違う誰かを演じるのは、人生を何倍にも生きている感じがして、すっかり演技の魅力にとりつかれました。小5の時に「星の王子さま」で、中2の時に「ピーターパン」でそれぞれ主役を演じました。高校でも演劇部に入り、文化祭前に深夜まで学校で練習をして、先生に怒られたこともありました。

     高校卒業後は芸術系の大学に進んで演劇を学びたいと思ったのですが、「劇を専門に学んでも就職は難しい」と両親に反対されました。母校が早稲田大の父から、「演劇サークルが盛んだから」と勧められ、私もその気になって早大の文系各学部を受験しました。でも、合格できませんでした。

     浪人した1年間は猛勉強しました。予備校の授業料などを払ってくれた親に感謝の気持ちもありましたし、早大に絶対に合格するんだという目標もありました。恋愛もしましたね。受験勉強を優先させたいという彼にふられましたが、失恋のショックも勉強へのエネルギーに変えました。太宰治にはまったのもこの頃で、文芸書をたくさん読みました。

     早大では芝居に明け暮れ、女優の道に進むことになりました。出演しているテレビのクイズ番組などで、浪人時代に得た知識が生きています。受験の失敗は挫折かもしれませんが、人生は挫折した時にこそ得るものが多いような気がします。(聞き手・飯田達人)

    プロフィル
    むらい・みき
     1979年、京都市生まれ。高校まで大阪府で育つ。早大教育学部卒。2002年に女優デビュー。30歳で漢字検定1級に合格。ドラマや映画のほか、テレビ朝日系「クイズプレゼンバラエティー Qさま!!」でも活躍している。

     (2015年7月2日付読売新聞朝刊掲載)

    2015年07月06日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun