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    子育て・生活・文化

    がんばり過ぎるな“ひとり親”…子のひきこもりを防ぐコツ(2)(上)

    ニート・ひきこもりの子を持つ親の会「結」 事業責任者兼相談員 蟇田薫
     ひきこもり70万人時代の日本…あなたのうちは大丈夫だろうか。「 増加中? 社会人デビュー直前のひきこもり 」では、夫婦が協力し、「母先攻、父後攻」型でひきこもる子どもを支えるヒントを「ニート・ひきこもりの子を持つ親の会『結』」(※)相談員の 蟇田 ( ひきた ) 薫さんに説明してもらった。しかし、両親(夫婦)で協力態勢をとれない家庭も世の中には多い。離婚や死別といった状況に限らず、事実上のひとり親状態の家庭もあるだろう。“ひとり親”家庭で子どもがひきこもりにならないための予防のヒントについて、蟇田さんに寄稿してもらった。

    ※「ニート・ひきこもりの子を持つ親の会『結』」2009年から、約1000家族の相談を受けてきた。東京都立川市の認定NPO法人「育て上げネット」が運営。15年秋には「結」メンバーが監修・協力し、上大岡トメさんのマンガで対策をわかりやすく紹介した『子どもがひきこもりになりかけたら』(KADOKAWA)も出版された。

    「子どもがひきこもりになりかけたら」…マンガで出版

    ひきこもり70万人

     前回、子どものひきこもりに夫婦でどう寄り添うかをお話ししました。今回はそうした夫婦の協力が難しい場合のお話をしますが、その前に、初回であまりご紹介できなかったひきこもりの現状を少しご説明しておきましょう。

     私たちはよく、「うちの子はひきこもりでしょうか?」と聞かれますが、ひきこもりと一口に言っても、その状況は一様ではありません。

     厚生労働省の定義によると、ひきこもりは「仕事や学校に行かず、家族以外の人とほとんど交流もなく、原則的には6か月以上自宅にひきこもっている状態」となっています。同省の推計(06年度)ではひきこもり状態にある世帯数が約25万5000世帯に上ります。内閣府の実態調査による推計(10年)では15~39歳のうち23万6000人が「狭義のひきこもり」とされ、厚労省の数値とほぼ一致しています。さらに、内閣府の推計では「自分の趣味に関する用事では出かける」など「準ひきこもり」が46万人で、狭義のひきこもりと合わせた「広義のひきこもり」が69万6000人と見られています。

     「うちの子はもしかしてひきこもり?」という場合は、こちらの準ひきこもりに近い状態と言えそうです。準ひきこもりは、ひきこもりになる前の段階のこともあれば、困難なひきこもり状態から徐々に社会に近づいている段階のこともあります。

    • 『子どもがひきこもりになりかけたら』より(以下同)©上大岡トメ/KADOKAWA
      『子どもがひきこもりになりかけたら』より(以下同)©上大岡トメ/KADOKAWA

    2016年02月15日 11時09分 Copyright © The Yomiuri Shimbun