文字サイズ
    学校、受験など教育に関する掘り下げた記事をタイトルごとに掲載します。
    スクールデイズ

    柔道に熱中 丸刈り断行…渡部豪太さん

    聞き手・石井正博

    俳優

    • 渡部豪太さん(安斎晃撮影)
      渡部豪太さん(安斎晃撮影)

     高校卒業まで、生まれ育った茨城県で過ごしました。両親は共働きで、10歳年下の弟が生まれるまでは一人っ子。朝食など簡単な料理は自分で作っていました。

     小学5年生の時から、母の勧めで芸能事務所に所属しました。毎週日曜日は、東京都内の事務所に通い、発声や演技、ジャズダンスのレッスンを受けていました。

     地元の市立中学に進学すると、部活の柔道に打ち込むようにもなりました。全国大会に出る強豪校で顧問の先生の指導はとても厳しかった。柔道部の練習は日曜日にもありましたが、芸能事務所のレッスンと重なるため休ませてもらっていました。

     当時からモデルなどの仕事をしていた僕は、髪を伸ばしていました。でも、他の部員は皆、坊主頭。長髪で柔道をするなんて「気合が足りない」と感じていました。

     母には何度も「芸能事務所を辞めたい。柔道に専念したい」と訴えましたが、聞いてもらえません。

     中学2年生のある日、理髪店に行き、丸刈りを断行しました。母や事務所に怒られることもなく、ホッとしたのを覚えています。

     そんなことがあった一方、役者の道に本格的に進みたいと決めたのも中学2年の時です。映画「独立少年合唱団」の撮影で、出演者やスタッフが協力しあって作品を作り上げる現場の魅力に引かれたからです。「母ちゃん、この仕事やりたい」と伝えました。

     県立高校を卒業後、英語を学ぶため、カナダに1年間、語学留学しました。語学学校では、映画やドラマの一場面を自分たちで演じて再現する授業がありました。最初は、英語を話すのが恥ずかしかったのですが、英語で演技までしなければなりません。恥ずかしがるどころではなくなり、語学も演技も両方の力が身につきました。

     カナダでは、自分の町や国を大切にする現地の人たちを見て、日本の良さを再認識することもできました。

     いい演技をして、面白い作品を作りたい。学校時代の体験が今の自分の土台になっています。(聞き手・石井正博)

    プロフィル
    わたべ・ごうた
     1986年、茨城県生まれ。ドラマ、映画、舞台、CMなどで活躍。現在は、古民家を再生したカフェを訪ねる「ふるカフェ系 ハルさんの休日」(NHK・Eテレ)に出演中。21日から東京・三軒茶屋のシアタートラムで舞台「令嬢と召使」にも出演。

    (2016年4月14日付読売新聞朝刊掲載)

    2016年04月18日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun