文字サイズ
    学校、受験など教育に関する掘り下げた記事をタイトルごとに掲載します。
    学校生活

    「五輪」にかけた青春~数学は人生をどう変えたのか

    国際数学オリンピック銀メダリスト 近藤宏樹
     コンピューターや人工知能の開発が進み、その土台となる数学が脚光を浴びています。大学で数学を専攻した卒業生は一昔前は研究者や教師になるしかないといわれていましたが、金融工学やプログラミング、統計処理に欠かせない貴重な人材として、ビジネスの世界でも引っ張りだこ。世界各国の秀才が競い合う国際数学オリンピックに3回の出場経験があり、現在は保険会社で数学を生かした仕事についている近藤宏樹さんに、数学五輪にかけた青春について寄稿してもらいました。数学を学ぶことで、その後の人生はどう変わったのでしょうか。

    予選参加者は15年で3倍

    • 104か国・地域から577人が参加して昨年タイで開かれた国際数学オリンピックの表彰式(数学オリンピック財団提供)
      104か国・地域から577人が参加して昨年タイで開かれた国際数学オリンピックの表彰式(数学オリンピック財団提供)

     数学オリンピックというと、特別な人のイベントと思われるかもしれませんが、1月に開かれた日本数学オリンピックの予選には3633人が参加しました。私が参加していた2000年前後と比べ、約3倍に増えています。

     数学に自信のある人だけが参加する大会というより、数学好きの人が気軽に受けられるものになりつつあるようで、学校での団体受験も増えてきています。一定以上の成績をとれば難関大学の推薦入試で優遇されることもあり、大会の知名度も上がってきています。

     とはいえ、国際オリンピックの本選出場は狭き門です。予選参加者のうち200人が本選に進み、その中の約20人が日本代表選手候補として、約1週間の春合宿に参加します。合宿は、他の参加者と寝食を共にしながら数学の問題に取り組みます。そこでの成績で、上位6人が日本代表に選ばれ、毎年各国の持ち回りで開かれる国際数学オリンピックに出場します。

     最近の入賞者は有名進学校の在籍者が多いようですが、必ずしも学校や受験での成績と連動するとは言えないようです。

    • 数学オリンピック財団のホームページから
      数学オリンピック財団のホームページから

    2016年04月25日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun