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    スクールデイズ

    音楽、ダンス創作の日々…三宅由佳莉さん

    聞き手・伊藤史彦

    海上自衛隊東京音楽隊員

    • 三宅由佳莉さん(吉岡毅撮影)
      三宅由佳莉さん(吉岡毅撮影)

     歌が大好きな祖母と童謡などを口ずさんでいるうちに、私も歌が好きになって、小学5年生の時から、地元の岡山県倉敷市にある児童合唱団に所属していました。

     中学卒業後、声楽を学ぶため、音楽クラスがある県立岡山城東高校(岡山市)に進学しました。音楽のほかにも理数クラスなど三つの専門クラスがあり、特定の分野に強い興味や関心を持つ生徒が多い学校でした。

     互いの個性を尊重しあう校風は、私を積極的にさせました。

     音楽クラスでは、当時流行していた歌などを歌うコンサートを、昼休みに校舎の中庭で定期的に開いていました。その企画を私は率先して行い、様々な歌を歌いました。

     また、部活動ではダンス部に所属し、ヒップホップや創作ダンスに取り組みました。「次は何をしよう」と、頭の中は、いつも創作のことでいっぱいでした。

     2年生秋の文化祭では、米国の青春小説を原作にしたミュージカルの脚本を書き、演出をし、主役も務めました。

     練習などで約30人の同級生たちをまとめられず、苦労していた時、音楽クラス担任の森野啓司先生(54)が、「セリフを読むだけではなく、登場人物に感情移入しないとだめだ」などと私に代わって助言してくれました。

     森野先生の支援で、私の言葉では説明が足りなかった演技のポイントなどを、同級生たちはつかむことができました。皆が一体となり、上演も無事、成功しました。高校時代の一番楽しい思い出になりました。

     大学でも声楽を学びましたが、一度は、歌の道に進むのをあきらめかけました。就職活動をして百貨店から内定をもらっていた時、海上自衛隊がボーカリストを募集していることを知り、応募し、合格することができました。

     まったく縁のなかった自衛隊に飛び込めたのも、自分の殻を打ち破ってきた経験があったからだと思います。好きなことに熱中している私を認め、励ましてくれた先生や同級生たちは、私にとって、かけがえのない宝です。(聞き手・伊藤史彦)

    プロフィル
    みやけ・ゆかり
      1986年、岡山県生まれ。日本大学芸術学部卒。海上自衛隊が初めて募集した「声楽枠」に合格し、2009年入隊。東京音楽隊のボーカリストとして各地のコンサートなどに出演。今年3月に同音楽隊のCD「響け!ブラバン・ヒーローズ」を発売。

    (2016年4月21日付読売新聞朝刊掲載)

    2016年04月25日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun