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    スクールデイズ

    偶然見た演劇に衝撃…三宅弘城さん

    聞き手・金来ひろみ

    俳優

    • 三宅弘城さん(高橋美帆撮影)
      三宅弘城さん(高橋美帆撮影)

     幼稚園から小学校まで親の勧めで体操教室に通いました。楽しかったのですが、小学校卒業後は年齢が対象外となり、中学校には体操部がなかったため、代わりに音楽に夢中になりました。

     レコード店巡りなどをし、パンクロックに傾倒。友達とバンドを結成し、ドラムをたたいていました。

     高校は、体操部のある私立逗子開成高校(神奈川県)に進学。3年間体操に打ち込み県大会にも出場しました。ただ、体操を続ける考えはなく将来の進路には迷いました。

     体操部の顧問の先生から、水泳の飛び込み選手に転向し体育大の推薦入試を受けないかという話もいただきましたが、興味も自信もなく断りました。進路相談では「音楽雑誌の編集者になりたい」と言いましたが、本当にやりたいことではなく漠然とした気持ちのまま大学に進みました。

     大学3年のある日、知人に誘われて偶然見た演劇の舞台に衝撃を受けました。見る人によっては「なんだこれは」と首をかしげるオチのないストーリー。でも、せりふのテンポが速く、「瞬間瞬間が面白ければそれでいいんだ」という趣旨が伝わってきました。音楽の演奏に例えれば、基本を無視しているのに、格好いいギターソロやドラムを聴いているような感覚でした。

     すっかり魅了された私は、この舞台を上演した劇団のオーディションを受けました。それが、現在私が所属する「ナイロン100℃」の前身「劇団健康」だったのです。

     演劇は全くの素人でしたが、オーディションでは体操で得意だったバック転などを披露。男性応募者が少なかったこともあり合格しました。その後、大学4年の時に演じた役で手応えを感じ、役者の道を進もうと決意しました。

     学校時代に体操や音楽に夢中になったことは、テレビや舞台で自分の演技にアクションを加えるなど、表現の幅を広げるのに役立っています。(聞き手・金来ひろみ)

    プロフィル
    みやけ・ひろき
     1968年、神奈川県出身。東京国際大卒。NHK連続テレビ小説「あさが来た」などドラマや舞台で活躍。パンクバンド「グループ魂」のドラムも担当。日本テレビ系ドラマ「世界一難しい恋」に出演中。

    (2016年4月28日付読売新聞朝刊掲載)

    2016年05月02日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun