<速報> 白鵬、2場所ぶり40度目優勝…大相撲九州場所
    
    文字サイズ
    学校、受験など教育に関する掘り下げた記事をタイトルごとに掲載します。
    子育て・生活・文化

    お父さんが知らない、妻がPTAを嫌がる三つの理由

    ライター 大塚玲子

     PTA――その名称はよく聞くものの、実際に何をやっているのか、説明できるお父さんがどれだけいるだろうか。PTA活動の主体は母親であることが多く、父親がその実態に触れることは少ない。とはいえ、タレントの菊池桃子さんが3月に「PTAは任意」と、その強制性について言及して大きな反響を呼ぶなど、PTAはしばしば議論の的になる。妻から、役員決めや平日の活動などについて、グチを聞かされた経験がある人もいるだろう。一体なぜ、妻はPTAを忌み嫌うのか。『PTAをけっこうラクにたのしくする本』などの著書もあるライターの大塚玲子さんに、PTAが嫌われる理由と、新しいPTAのあり方と楽しみ方について解説してもらった。

    PTAはなぜ嫌われるのか

    • PTAが嫌われる理由とは…(写真はイメージ)
      PTAが嫌われる理由とは…(写真はイメージ)

     以前から事あるごとに話題になる“PTA”。妻あるいは職場の女性が、舌打ちせんばかりの勢いでその単語を口にするのを、みなさん一度は聞いたことがあるでしょう。「よほど恐ろしいものなんだろうな」と思いつつ、何がどうそんなに恐ろしいのか?と疑問に思っている方も多いのでは。

     最近では大阪府の私立校で、非会員家庭が卒業式のコサージュの自己負担を申し出たにもかかわらず、子どもがコサージュをもらえなかったために訴訟が起きるなど、PTAはさまざまな面から注目を集めています。

     PTAとはそもそも何なのかというと、“Parent-Teacher-Association”の略です。要は「子どもたちのために、保護者と先生が協力しましょう」という組織です。しかし、実際の活動においては先生の存在は影が薄く(いまは先生も忙しいので)、「保護者組織」という側面が大きくなっています。

     日本で最初にPTAができたのは、約70年前。戦後間もなく、GHQが日本の小中高校にPTAをつくるよう旧文部省に指示を出し、全国的にPTAがつくられるようになりました。

     ではなぜPTAは、母親たちにこれほど嫌われているのでしょうか? 主に、以下三つの要因があると思います。

    理由1「強制的にやらされるから」

    • 「やらされている」と感じると、やる気も起きません(写真はイメージ)
      「やらされている」と感じると、やる気も起きません(写真はイメージ)

     PTAは本来、希望者が任意で加入し、任意で活動する団体です。強制的に加入させられるような法的根拠はどこにもありません。ところが、日本では導入当時のやり方のまま、加入意思を問うことをしないため、保護者はみんな、子どもの入学と同時に、自動的にPTAに加入させられてしまいます。

     さらに、母親たちの間では活動への参加が「義務」として認識されており、その参加強制圧力は、長い年月をかけて、いよいよ高まってきています(父親に参加強制圧力がかかることは、まずありません)。

     たとえば、いま多くの小学校のPTAでは「各学級から必ず○名の委員(クラス役員)を選出する」「子どもが学校にいる6年の間に必ず1(~2)度は委員をやる」などといった暗黙のルールがあります。そのため、クラス役員を決める4月の保護者会は、しばしば悲惨な展開に。

     自分から役員を引き受ける人がいなければ、何時間も沈黙が続いたり、「できない理由」を一人ひとりが公表させられたり。最終的には、じゃんけん、くじ引きで役員を決めてしまう場合もあり、「やりたくない人」や「事情があって、本当にできない状況の人」が“無理やりやらされる”ことも珍しくありません。

     役員にならないで済むよう、4月の保護者会は最初から欠席する保護者も多くいます。一方、PTAによっては「欠席した保護者からクラス役員を出す」というルールを設ける場合もあります。そういったところでは逆に、保護者たちは万難を排してゾロゾロと学校に集まってきます。

     このような現状があるため、「PTAは恐ろしい!」という負のイメージが強化され、ますますなり手がいなくなる……という悪循環になっているのです。

    2016年06月27日 09時00分 Copyright © The Yomiuri Shimbun